「生態建設の貴きは行動にあり、成否は持続にある」。第12期全国人民代表大会第3回会議の貴州省代表団討論会において、全人代代表で貴州省党委員会書記の趙克志氏は、「緑の貴州」という3年にわたる行動計画を通じて、森林のカバー率を49％から55％に引き上げることを示した。

全人代代表で貴州省党委員会書記の趙克志氏（写真・『当代貴州』文媛媛）

昨年の「両会」期間中に、習近平総書記が貴州代表団のグループ審議に参加した際、生態環境と経済発展との関係をうまく協調するよう貴州省に要望を出した。なぜ中央政府はこれほど貴州省の生態環境と経済発展に関心を寄せているのかについて、趙代表は次のような認識を示した。中国西南内陸部に位置する貴州省は経済成長が相対的に立ち遅れているため、貴州の住民たちは経済の発展について切迫した要望を持っている。そのため、中央政府は貴州省が選択する発展の道に非常に注目し、他の省のように環境を犠牲にして経済成長を追求するという従来のパターンを重複するのではないかと懸念しているのだ。

それでは、どのようにすれば経済を発展させるとともに生態環境を守れるのか？　これについて趙代表は、生態発展の道を選択することは貴州省の賢いアイデアであるとして、その目標を達成するために、次の4点を守らなければならないと考えている。

政府活動報告について真剣な討議を行う貴州代表団の少数民族代表

第1、環境を優先とし、環境こそが生産力であるという理念を確立すること。趙代表は、「われわれは従来の道ではなく、新たな発展の道を歩まなければならず、発展させながら汚染もしていくというようなパターンはいけません」と語る。これは貴州の実状に立脚し、生態環境を破壊せずに、しかも貧困脱出・経済発展の両立を実現させる道を歩むことである。すなわち、習総書記の言う「澄んだ水と青い山も、『金の山銀の山（豊かになる）』も手にする」ということだと、趙代表は説明した。

第2、環境にやさしい、生態にやさしい産業を選んで発展させること。そのため、貴州はビッグデータと医薬の研究開発など新興産業を選択した。

第3、環境保護を厳しい措置で強化すること。貴州では「カラフルな貴州は汚染を拒否する」ことを打ち出し、新型産業を大いに発展させ、決して汚染を生み出さないことにしている。また、水、大気、固形廃棄物などの汚染対策も強化し、立ち遅れた生産能力を断固として淘汰する。「この4年の主要経済指標は10％成長し、水、大気、土壌、環境全体の質も安定の中で向上しています」、と趙代表。

第4、「緑の貴州」3年行動計画を制定すること。生態建設の貴きは行動にあり、成否は持続にある。春節（旧正月）後の最初の出勤日に、省の幹部全員が山に登って植林を行った。1042万ムー（1ムーは約667平方㍍）の不毛の山地はすべて責任者に請け負わせている。「われわれの森林カバー率は昨年は49％でしたが、この3年の緑化計画を通じて、それを55％以上に引き上げます」と趙代表は語っている。（文・写真＝沈暁寧）

人民中国インターネット版　2015年3月9日