中国初の大気汚染対応3年行動方案

 

昨年末、環境保護部が発表した大気質に関する都市ランキングにおいて、汚染が最も深刻な10都市の中の7都市を河北省が占めた。「それぞれの地域の汚染は主に身から出たさびであるため、河北省は北京に不平を言うつもりはなく、こちらで原因を突き止めなければならない」と、第12期全国人民代表大会(全人大)代表で河北省党委員会の周本順書記は語った。

また、河北省環境保護庁の陳国鷹庁長は次のように述べた。河北省は現在、清華大学および中国環境科学院と協力して、中国初の大気汚染対応3年行動方案の制定を検討している。今後は引き続き北京・天津・河北の協力による汚染対応を着実に推進させ、科学的な取り組みを通じ、根本から問題を解決し、地域的な協力による汚染対応の強化を図りたい。

「河北省はこの事業を『鉄腕治汚(辣腕な汚染対応)』と呼び、GDPや財政収入などの大きなコストを代価としても、断固として汚染との戦いに勝たなければなりません」。陳氏によると、2014年、河北省は鉄鋼生産能力を1500㌧、セメント生産能力を3900㌧、ガラス生産能力2500㌧を削減させ、石炭消費量を前年比で1500㌧減少させることで初めてマイナス成長を実現させた。一方、老朽化した「黄色標車(排ガスの国家基準を満たしていない車両)」を78万2000台淘汰し、141の鉱山を閉鎖した。

 2015年の1月と2月に河北省内の環境保護部門が受理した環境問題に関する陳情は2588件にも上った。調査した上で処置・公開された汚水排出が基準を超えた企業は15社で、要求通りに問題改善をしなかった機関に対しては日数計算で罰金を科する政策が実施された。「今年、私たちは8項目の措置を講じて石炭消費を抑制する攻略戦に取り組み、環境関連の法律に違反した行為および環境関連の監視・管理における『不作為』と『無作為』、職務上の過失・汚職に対して厳しく処罰を与えます。まずは自らの汚染源に対処していきます」(編集・張春侠)

 

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