馮驥才委員:権力と芸術を完全に分離させるべき

 

「文化は民族の精神的命脈であり、創造の源泉である」。政府活動報告にあったこの表現は多くの文学・芸術界代表・委員の注目を集めた。

これ以前、一部官僚の汚職事件で暴露された「雅賄」(現金ではなく芸術品などを用いる汚職)などの不正の気風は文学・芸術界に悪影響を与え、民衆からの注目も集めている。全国政治協商会議常務委員で中国文学芸術界連合会の馮驥才副主席は、政治協商会議の会議で「汚職が文学・芸術分野に与えるダメージは非常に大きい」と率直に語った。

馮氏は、文学・芸術作品が汚職の道具として利用されると、文学・芸術界で一流の芸術家は誕生しなくなると指摘している。「私たちの文化には『高原』はありますが、『高峰』がありません。それは『高峰』に対するモチベーションが侵食され、優れた芸術家はみな商業用作品に走るからです」

「芸術に携わる者は冷静でなければなりません」と、全国政協委員で上海市文学芸術界連合会の施大畏主席は言う。「少々名が売れて、人々に尊敬されると、知らず知らずに商業化していきます。芸術家は自分を名誉や利益を競う場所から抜け出させなければなりません」

また馮氏は、権力の介入があると文学・芸術作品は利益移転(トンネリング)の道具とされる可能性があり、「権力と芸術を完全に分離させるべきです」と話している。(編集・張春侠)

 

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