2016年の全国両会、8つの見所 |
2016年は第13次五カ年計画(2016-20年)の初年度であり、小康社会の全面的な建設で勝利を収める段階の初年度でもある。 ◆第13次五カ年計画 第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)で、「中国共産党中央委員会の、国民経済と社会発展の第13次五カ年計画に関する建議」が採択され、中国の今後5年間の発展の青写真が描かれた。革新・調和・グリーン・開放・共有という発展の理念をいかに貫徹すべきだろうか?いかに経済の中高速成長を維持し、国民の生活水準と質を高め、国家統治システム・ガバナンス能力の現代化で重大な進展を実現するべきだろうか?いかに中央委員会の各種決定事項を細分化・実施し、期限通りに小康社会の全面的な建設の戦略的任務を完遂するべきだろうか?今回の全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)で、その答えが導き出されることだろう。 ◆貧困脱却の戦い 農村の小康、特に貧困地域の小康がなければ、小康社会の全面的な建設はありえない。貧困脱却の戦いの角笛が吹き鳴らされており、各地・各部門は中央委員会の統一計画に基づき、より明確な目標、より力強い措置、より効果の高い行動により、正確な貧困援助・脱却を実施し、心を一つにし貧困脱却の戦いの目標を実現しようとしている。特にこのほど印刷・配布された「省級党委員会及び政府の、貧困援助・開発作業の成果の審査方法」は、各級党委員会・政府に対して、あるべき責任を負うよう求めた。誰を援助するか、誰が援助するか、どのように援助するかについては、両会で答えが導き出されることだろう。 ◆供給側改革 供給側の構造改革の推進は、経済発展の新常態(ニューノーマル)に適応し、これをけん引するための重大な革新だ。習近平総書記は中央財経指導グループ第11回会議で、初めて「供給側の構造改革の強化に力を入れる」と発言した。習総書記は中国共産党中央政治局第30回集団学習で、この改革を「第13次五カ年計画期間の発展戦略の重点」と形容した。習総書記は江西省を視察した際に、この概念を巡り「足し算と引き算を同時に行う」と述べた。こうして中国の供給側の構造改革の「ロードマップ」が徐々に明らかになっていった。各級党委員会・政府は、これをはっきり認識し、積極的に適応し、力強くリードしなければならない。いかにこれを実現するかについては、間もなく開かれる両会の出席者が明快な見解を出してくれることだろう。 ◆一帯一路 習近平国家主席は今年初の中東歴訪中、現地メディアに掲載した署名記事の中で、「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)が目指すのは各国の大きな利益であり、一国のみの小さな利益ではない」と指摘した。一帯一路の建設推進は、習主席が国内外の大局を鑑み、地域と世界の協力の流れに順応し、沿線諸国・地域の発展の需要を満たし、現在を立脚点とし未来を見据えた上で発表した、重大な提案・構想だ。この発展戦略の構想が打ち出されると、沿線の60数カ国が反応・参与した。共に協議し、共に建設し、共有するという平和的発展と共同発展の理念は、広く共感を呼んだ。いかにこの勢いに乗ることで、一帯一路の足跡を長く留め、より深い影響を生むべきだろうか?両会は広く有益な意見を集め、力を出し合う重要な場になるだろう。 ◆慈善法の改正 第12期全人代常務委員会第18回会議が昨年12月27日に閉幕した。会議は全人代常務委員会が提出した、慈善法草案を採択した。全人代常務委員会はそれまで慈善法草案の審議を2回行っており、重要な改正内容が社会から注目を集めている。今回の第12期全人代第4回会議において、同法はどのような重要な改正によって、慈善事業の健全な発展をけん引・保障していくことになるのだろうか?社会の各界は、期待を寄せている。また慈善法の改正を通じて、近年の立法体制・メカニズムの重要改革、大きな変化に注意するべきだ。また「いかに立法の質を高めるべきか」「いかに改革の法的根拠を求めるか」といった重大問題に注目するべきだ。 ◆司法体制改革 各級司法機関は近年、司法体制改革の深化により、全面的に業務能力・水準を高めている。経済・社会の発展に向け安全かつ安定的な社会環境、公平・正義の法治環境、高品質・高効率のサービス環境を整えている。各級司法機関は今後、リスクコントロール、司法サービスの発展、難題解消、不備の補完をいかに重視し、国家の安全および社会の安定の能力を高めていくべきだろうか?特に2016年は司法体制改革の深化の重要な年であり、第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)、第4回全体会議(四中全会)が定めた司法改革任務の多くを、今年と来年中に完了しなければならない。各級司法機関は期限通りに改革任務を完遂し、国民に一日も早く改革の「充足感」を与えるには、どうするべきだろうか?最高人民法院、最高人民検察院の報告に期待しよう。 ◆グリーンな発展 深刻な煙霧や汚水など環境汚染問題が注目されているが、人々は北京APEC首脳会議や抗日戦争勝利70周年記念軍事パレードで見られたような青空が、いつまでも続くことに期待している。中央経済工作会議は昨年末、「グリーンな生産方法・消費方法の形成促進をより重視する」と強調した。中央都市工作会議は、「生産・生活・生態の統一計画を立てる」と求めた。今年の中央1号文書は「農業のグリーンな発展の推進」を計画した。党中央委員会は常にグリーンな発展を強調しており、「青々とした山は金山・銀山」も社会の共通認識になっている。それでは2016年の春は、今までよりも多くの緑を目にすることができるのだろうか?両会の出席者の提案により、各業界に緑が満ちることに期待しよう。 ◆制度による汚職撲滅 全面的かつ厳格な党内統制は、「4つの全面」戦略の重要な内容だ。清廉潔白な幹部・政府・政治は、小康社会の全面的な建設という社会戦略・任務を期限通りに完遂するための、力強い政治的な支えになる。中国は2016年に、いかにして全面的かつ厳格な党内統制を続け、規則に基づき党内を統制し、清廉な党風を醸成し、汚職撲滅を推進していくべきだろうか?いかに汚職撲滅の成果を固め、気風改善の長期的かつ効果的なメカニズムの健全化と改善を図り、汚職ができない、したくてもできない体制とメカニズムを構築するべきだろうか?習総書記は2016年の新年の祝辞で、「政治の青々とした水と山の形成に力を注ぐ」と指摘した。両会、指導者・幹部の気風を通じて、我々はこの「青々とした水と山」が、国家統治や国民生活の随所に見られるかを知ることができるかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月24日
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