南沙諸島の島・礁埋め立ては必要、国民からも支持 |
第12期全国人民代表大会第4回会議は3月4日、記者会見を行い、傅瑩報道官が議事日程と全国人民代表大会の活動について国内外の記者の質問に答えた。 【米CBS記者】中国は南中国海地域で軍事化を進めないと約束したが、実際はミサイル配備や滑走路の建設など、一部の島で軍事配備を続けている。国際社会はこうした行為が南中国海の平和と安定を脅かす恐れがあるとみているが、報道官はこれについてどうみるか。 【傅瑩報道官】CBSや米国メディアの報道を注視している。中国に触れるたびに米国メディアは南中国海や南沙諸島の軍事化を持ち出す。「軍事化」という言葉は人々の不安を煽る。これは言論を操作する覇権ではないか。一つの「テーマ」をでっちあげる。多くの米国メディアが「地域の平和を脅かす、航行の自由を損なう」と報じているが、中国にこのようなレッテルを貼ろうとしている。こうしたやり方は物事を誤った方向に誘導しかねない。 軍事化といえば、細かくみてみると、南中国海を出入りする米国の飛行機や軍艦がもっとも多いのではないか。米国が掲げている「アジアへの回帰(return to Asia)で、一つ重要な決定を下している。それは海軍の60%以上をアジア・太平洋地域に配置することだ。ここ最近、米国が「アジアへの回帰」のもとで、どれほどの軍事行動を取ってきたのか。同盟国とともに、アジア・太平洋で軍事面の存在感を強め、軍事配置を急いでいる。軍事化の話をするなら、これはなんだろう。軍事化ではないか。 南中国海問題について、先ごろ外交部部長が訪米する際に中国の立場を明確に説明している。ここで私は、全人代代表を含む中国の一般人の考えを二つほど伝えたい。一つ目、米国が南沙諸島周辺に軍艦を派遣し、武力を誇示することに、中国の人々は良く思っていない。逆に反感を招く。南沙諸島問題では本来、米国は「立場を持たない」としていた。しかし、今の米国のやり方や、言い方は、緊張ムードを煽っているとしか思えない。米国の動機に大きな疑問が残る。 二つ目、南沙諸島での島・礁埋め立ては中国にとって非常に必要であり、中国の国民からも支持されている。南中国海の島々は中国大陸から遠く離れ、自身の防衛力を備え、必要な防衛措置が講じられる環境を整備することは不可欠だ。これは一般的な考えでもある。一部の国による南沙島・礁の不法な占有を、中国が一度も認めたことはない。主権の維持を前提に、我々は争いを棚上げにし、共同開発を呼びかけてきた。地域の平和・安定を維持するためでもある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年3月4日
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