厲以寧委員:新都市住民の住宅解決を |
2万字近い政府活動報告の中で、全国政協委員、著名なエコノミスト厲以寧が関心を持ったのは「新型都市化」に関する内容だった。「農民は職業の1種であり、また身分の1種である」―と、彼は手元の原稿用紙に黒の万年筆で書き付けた。 彼は「昨年、陝西、貴州、河南、内蒙古、遼寧、広東で調査したが、中国の農民工(出稼ぎ労働者)の人数は2億6000万人から2億7000万人の間で、この外に4000万人余の留守主婦、4000万人余の留守児童、4000万人前後の留守老人がおり、彼らを加えると4億人になる。彼らの消費能力は一貫して向上していない。最良の方法は新型都市化の促進だ」と指摘した。 また彼は、陝西、河北等の調査で、多くの農民が都市部で肉体労働に従事しているため、夫婦別居が長くなり、中にはすでに十数年に及び、崩壊の危機に瀕している家庭もある、と語った。そこで彼は「人を核心とする新型都市化で先ず解決しなければならないのは都市部に入ってきた農民の住宅問題だ」との認識を示した。また、現在、こうした農民の戸籍問題は次第に解決されつつあるが、都市部に住宅があれば、妻子を都市部に連れてこられる。「住宅さえあれば、物を買うことができ、彼が安定すれば、社会も安定する。そういうわけで、報告で言及された新型都市化に大いに注目した。着実に実現することを希望する」と述べた。 同時に彼は、中国の都市部の住宅が非常に高く、農民工は手が届かないことが、目下、最大の難題だ、と指摘した。(文・写真 高原)
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