中国の行動力を示すグリーン発展 |
両会の環境関連の議題に連日多くの海外メディアが注目している。特に今後5年間の中国のエコ文明建設についてトップレベルデザインを示す第13次五カ年計画草案は各社の報道の焦点となっている。(人民日報「鐘声」国際論評) 中国のエコ文明建設に対するここしばらくの海外メディア等の観察や分析を整理すると、際立った視点が2つある。1つは「グリーン発展」を推し進める中国の「戦略の決意」に注目するものだ。例えば、ブラジルの経済学者ロニー・リンス氏はメディアの取材に「中国は世界で最も環境汚染対策に積極的な国の1つだ」と強調した。 もう1つの視点はエコ文明建設推進の各方面における具体的実践に焦点を合わせるものだ。11日の記者会見では環境対策関連の議題が焦点となった。ブルームバーグ、ニューヨーク・タイムズ、ロイターなど海外メディアは土壌汚染対策行動計画「土十条」、石炭使用規制、環境保護税など具体的政策議題について質問した。第18回党大会以来、中国はエコ文明建設分野の政策的「投入」と「産出」を共に加速してきた。かねてよりアンテナの鋭い外国メディアがこれに反応しないわけがない。ドイツ紙ベルリナー・ツァイトゥングは「環境保護は依然として両会の焦点だ。北京は現在、一層しっかりして力強いように見える」と論じた。 世界的視点から見ると、中国のような発展途上の大国が都市化、工業化を急速に推し進める過程で環境保護、エコ文明建設分野で現在のような進歩を得ることができたのは、世界の歴史においても珍しいことだ。エコ文明建設分野におけるここ3年余りの中国の積極的な成果は、政策決定者と民衆、政府と社会の良好な相互連動を支えとするところが大きい。 「環境の保護は生産力の保護であり、環境の改善は生産力の発展だ」「われわれには美しい環境も必要だし、経済発展も必要だ。経済発展よりも、美しい環境の方が大切だ。さらに美しい環境は経済発展の源だ」。一連の論述は社会主義政治経済学の角度から環境と発展の関係を弁証法的に示し、エコ文明建設、社会主義近代化建設に対する中国の政策決定者の法則的認識と把握が新たな高みに達したことを示している。今やグリーン発展は中国の今後の発展を先導する「5大理念」の1つとなっている。これによって世界は、環境対策分野の中国の取り組みが一時の選択ではなく、自らの発展哲学の昇華であることをよりはっきりと認識した。 広範な共通認識が真の社会変革をもたらしつつある。環境問題はかねてより開発問題であった。今日の中国では、環境と経済のバランスのとれた発展を図る考えがすでに人々に深く浸透している。近年、環境関連の議案や提案が両会で相当の割合を占めていることは、この社会心理の変化の最良の例証だ。どの国であれ、社会の共通認識は極めて貴重な政治資源であり、力の結集も行動の協同も共通認識の形成にかかっている。広範な社会の共通認識があるからこそ、中国のエコ文明建設は飛躍的発展の勢いを見せているのだ。 エコ文明建設は単純な市場頼みの「放任的模索」ではなく、国家の政治体制の行動能力を示すものだ。「土十条」の2年余りの制定過程で、50回余り案を修正し、地方に3回意見を求め、中央と国務院の関係当局に5回意見を求めたことを人々は目にした。政策決定手続きがこれほど厳密で実務的だったのは、まさに問題をより良く解決するためだ。今日の世界では、政策を決定できるか否か、政策決定が合理的で効果的か否かが、各国の体制競争力を試す1つの重要な基準となっている。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年3月14日
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