ボアオ・アジア・フォーラム2016年年次総会の開幕に際し、中国国際経済交流中心、中国社会科学院世界経済・政治研究所、対外経貿大学がそれぞれ作成した『ボアオ・アジア・フォーラムアジア経済一体化の進展2016年度報告』、『ボアオ・アジア・フォーラム新興経済体発展2016年度報告』、『ボアオ・アジア・フォーラムアジア競争力2016年度報告』という3つのレポートが発表された。アジアの協力・発展への提言であり、中国の知恵が示された。
世界経済の中心がアジアへシフトするなか、経済一体化は区域の貿易の発展にのみならず、アジア各国や世界経済の成長をけん引する大きな力となりつつある。『ボアオ・アジア・フォーラムアジア経済一体化の進展2016年度報告』は、東南アジア区域の経済一体化の加速、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想の推進、中央アジア、西アジア区域経済協力の拡大などを踏まえ、アジア区域経済の一体化に向けた流れが加速していると指摘。こうした傾向が、グローバル産業チェーンにおいて川中・川下に位置する国・地域によるトップ企業の育成を促す。グローバル産業チェーン・バリューチェーンの再構築、世界経済構造の変革を推進し、回復力に欠ける世界経済に新たな活力を注ぎ込む。
各国は如何に発展を成し遂げるのか。結局は実力が物を言う。『ボアオ・アジア・フォーラムアジア競争力2016年度報告』によれば、アジア各国は依然として世界で注目される競争力を有している。アジアの新興工業経済地域(アジア四小龍=香港、シンガポール、韓国、台湾)の競争力はアジア37カ国で上位を保つ。中国国際経済交流中心信息部の王軍・副部長は、「発展の観点から、アジア各国はいずれも経済・社会の持続的かつ安定的な発展、総合競争力の向上を実現させる内在的な原動力を持つ。競争力ランキングで上位の国・地域は、行政の効率、市場の開放度、インフラ施設、教育などの面でリードしている。このため、国家競争力の維持・向上を図るには、効率化、開放、イノベーションがキーワードとなる」と指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月23日
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