青島について   2015世界レジャースポーツ大会   生活   芸術   観光   青島の味
 
琅琊焼きに中独交流の成果ドイツの芸術家4人が西海岸で中国情緒を吸収

 

ジョアン・ステファンさんは3人の子供の母親で、今年58歳になる。美術に対する強い探究心から、彼女は数千キロをものともせず青島にやって来た。ドイツからやっていたこの芸術家は「中国が大好きで、寝ても覚めても中国に憧れていましたよ」と話していた。一緒にやって来た彼女のパートナーのドイツ人芸術家はラース・レーマンさん、ペーター・フェイラーさん、ヤン・フリードリヒさんの3人。4人全員がドイツの著名な芸術家で異国情緒を吸収し、創作のインスピレーションをつかまえたいとの思いで青島に来たそうだ。

 ジョアン・ステファンさんと作品

 

旅行スケジュールに従って、彼ら4人は青島市西海岸新区にある琅耶(ろうや)窯を訪れ、琅耶焼を体験した。

琅耶窯研究所に一歩足を踏み入れた途端に、彼らは目を奪うばかりの磁器に魅入られた。窯元は彼らに琅耶焼の歴史、製造技術を丁寧に説明し、窯場に案内した。さらに彼らは景徳鎮からやって来た工芸美術の大御所・葉建明氏の指導で、焼物の制作工程を体験した。

コップや壺を手にしたドイツの芸術家たちは早く体験したくて「腕がむずむず」している様子で、アトリエに入ると直ぐに、中国情緒たっぷりの毛筆、水墨を使って、コップや壺に何を描くか構想を練り始めたようだった。

ジョアンさんの作品は「花送春訊(花が送ってくれる春のたより)」「魚翔浅底(透き通った水底をたくさんの魚が泳ぎ回っている)」には生活の息遣いが感じられ、浜辺のロマンにあふれている。「本で知った中国以外に私が感じていた中国は私の中国人の隣人から得たものです。彼らはドイツ生活が大変長いのですが、彼らが見せてくれる中国文化のあらゆるものが私にとって新鮮でまるで奇跡でした。昨年、私は北京、上海に行きましたが、目に入るのは高層ビルばかりでした。私はさまざまな色彩とさまざまな形にあふれている青島の方が好きですね。ここには絵に描きたいものがたくさんあります」。また彼女は「これらの美しい景色は青島の唐島湾でスケッチしました。私は4月に労山で開かれる美術展に出品するだけでなく、ドイツに持って帰りますよ」と、にっこり。

 ペーター・フェイラーさんと焼き物の絵

 

「僕のおじいさんはマクロエコノミストで、彼は1990年代に、中国は将来、世界の強国になると予言していたよ。今度、中国に来て見て、ここには歴史的な趣だけでなく、空気にも時代感覚にも、日の出の勢いがあり、活力に満ちていると感じたよ。おじいさんの予言が当たったので僕は嬉しいよ」―とペーターさんは感激していた。

「古い琅琊焼は謎めいているね。われわれの作品がどんな風に焼きあがるのかな?」―29歳で既に名を挙げている画家・ヤンさんは大いに期待し、ドイツに作品を持って帰りたいと頼んでいた。

 ヤン・フリードリヒさんと焼き物の絵

 

ジョアンさんらが中国にやって来て、スケッチし、交流展覧会を開いたきっかけは、青島中独芸術交流基地の招待だったそうだ。これは中国対外文化交流協会が初めて設立した中独芸術交流創作の基地で、その趣旨は訪独する中国の芸術家と訪中するドイツの芸術家に交流創作の良好な条件を提供するためであり、中独文化の相互理解を増進し、中独芸術家の創作空間を開拓するためだ。

 琅琊焼の展示

「絵画は生活と芸術を結ぶ媒介として、芸術家が中国の生活に真の感受性で接することを求め、そうすることによって、いかなる方面、いかなる角度からでも生活に入り込むことができるようにしました」―と中独芸術交流創作基地の責任者・江秀凱氏は語り、また「中国の伝統的な焼物に、彼らは自分なりの方法で、中国の暮らしのさまざまな断面を記録しました。作品の趣はそれぞれ異なりますが、温和、ユーモア、こっけい、気だるさ、神秘……など多元的、新鮮、ミックスされたいろいろな趣、真実味にあふれていました」と評価した。(胡相洋・文)

 

人民中国インターネット版 2016年3月25日

 

 

 

 
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850