李克強中国共産党常務委員兼国務院総理は3月22日から25日にかけて、第1回瀾滄江―メコン川協力指導者会議とボアオアジアフォーラム2016年年次総会に出席するかたわら、海南省の三亜・琼海などを視察しました。
国際観光都市の建設は、海南の経済・社会発展における重要な基本方針となっています。李総理は、三亜市民観光センターを訪れ、観光業の発展状況に関する説明を聞き、ソーシャルメディアWeChatにログインし、ビッグデータを利用した観光客向け案内サービスを体験しました。
李総理は「近代の観光業は第1次、2次、3次産業を融合した総合的産業であり、ニューエコノミーのひとつの型だ。農産品の消費と価値向上の促進だけでなく、大衆のニーズに応える工業品の開発を促すものだ。現在、毎年700万人の大学生と500万人の職業高校の卒業生がおり、彼らのために起業とイノベーションを奨励する環境を整備し、より多くの新産業・新業態の誕生を促し、彼らにあったポジションを創出し、ニューエコノミーの健全な発展を促していく必要がある」と語りました。
また、李総理は三亜観光オペレーションセンターを訪れ、「整った市場秩序は観光業界の発展にとって極めて重要なことだ。とりわけ、詐欺など法律法規に抵触する行為を厳しく取り締まっていく必要がある。観光客の合法的権益を守り、公平な市場環境を作り出し、マスツーリズムの活性化を促していく必要がある」と強調しました。
ボアオ楽城国際メディカルツーリズム先行エリアは国務院の認可により設立されたエリアで、国内外の有名な医療機関の投資を多くひきつけています。すでに完成している成美国際医学センターでは、中国の医師がドイツの医師と共に、中国国内の患者に遠隔診療を行っていたところに李克強総理が訪れ、「医療とインターネットの組み合わせは、世界の距離を大幅に縮めることができる。世界各地の診療ノウハウを幅広く参考にし、大衆により高いレベルのサービスを提供できる」と賞賛しました。また、センター責任者の「ここは医療・養生・ケアを一体化している」という説明に、李総理は「このような産業の融合はこれまでの医療衛生レベルを高めるだけでなく、新たな業態を生み出すことにもつながる。これは大きな産業であり、大きな市場である。医療保険の全国ネットワークの整備を進め、高齢者医療のフリーアクセス化などの難題の解決を進めていく必要がある。こうした取り組みは医療と介護を融合したニューエコノミーの発展に役立ち、国民生活により多くの恩恵をもたらすことができるだろう」と述べました。
国務院は近年、改革の試行作業の一つとして、縦割り行政による省庁同士の計画の不一致や重複の防止や規定の一本化を図っていますが、全国初の全省範囲での試行を行った省が海南省です。李総理は進捗状況について詳しく話を聴取し、関連取り組みが土地などのリソースの節約と、産業の集中化を促すだけでなく、生態環境の保護にもつながっていることを知り、「政府はエンパワーメントを通じて、取り組みのプロセスや、その後のモニタリングとサービスの最適化に力をいれ、公平さや公正さの促進と、経済成長の促進に多くのエネルギーを注いでいくことになる」と語りました。
李克強総理は、海南省の経済・社会の発展における実績を十分に肯定した上で、「海南省は強みを発揮し、ニューエコノミーの発展や新しい原動力の発掘に向けて大胆に行動し、経済成長を促し、構造調整と国民生活の改善を図り、第十三次5ヵ年計画に良いスタートを切るようがんばってほしい」と期待を述べました。
CRIより 2016年3月27日
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