今を生きる学生として何をすべきか

 

 

初めての訪中から帰国し約一ヶ月経った今、中国での思い出は絵画のように静かさと神秘さを湛えて私の心に張り付いている。

訪中前より、中国は人口が多いために多様な価値観があり、きっとそれが様々な局面において反映されているであろうことは想像していたが、

私の目に映った中国においてそれらは互いに対立することなく温かみをもって繋がっている印象を持った。

国の違い、地方の違い、家庭の違い等の「切り口」が設けられれば当然価値観や文化は異なるだろう。

しかし、それは出会いと対話を繰り返すことで常に変化し続け、融合したり独自性を獲得する。そしてその過程において、人々が心の中に本来共通に持つ、愛や平和、発展を願う心が触れ合うことが出来れば、人は幸せを感じることが出来るのではないだろうか。

中国はこうした心があらゆる所で豊かに表現されており、それが私に「温かく」「美しい」国だという印象を残したのだと思う。

帰国して日本の地を踏んだ時に、少しどこかほっとする気持ちと共に、「今を生きる学生として何をすべきか。」という責任感がふと私の中に沸き起こった。

招待旅行中は自由時間がほぼない程内容が充実しており、さらに毎日想像を超えるおもてなしをしていただき夢の様な経験をさせていただいた。この様な機会でないとお会いできないような方々との晩餐会や現地の大学生とのディスカッションの日々は毎日が新しい発見と出会いの連続で、このような貴重な機会を提供してくださった関係者の方々が私たちに抱いてくださっている期待を大変強く感じのだ。

私は、普段よりよい社会の仕組みを作るためにどのようにしたらよいのかを公共政策の立場から研究をしている。

脳裏に強く印象づけられた温かい心が溢れる美しい中国の景色から、人の温かみを持った社会の発展を目指すためにどのようにしたらよいのかを考えつつ、私の出来る限りの方法で社会に貢献することをお約束し、作文を書くきっかけをくださった皆様そして、今回運営に関わられた、全ての方への御礼の言葉としたい。


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