西関民俗館 |
「西関」は、市中心部の北は西村から南は珠江まで、東は人民路から西は小北江までの範囲に対する生粋の広州人による呼称で、西門の外にあたることからこの名前がついた。広州の何千何百年もの歴史の蓄積によって生まれた豊かな地域として、嶺南文化の神髄もここに深く根を下ろしている。つまり、西関は本場の広州の昔日の雰囲気を体感するのに欠かせない場所なのである。
明清時代、西関は広州の商業貿易の中心地であり、当時の名門豪族や官僚、豪商が集まる場所であった。彼ら豪族や豪商は、西関一帯で数多くの豪邸を建て、庶民はそれを「西関大屋」と呼んだ。西関大屋の多くは木骨れんが造で、灰色れんがと石でできた壁を持つ。全体の配置は細長く、屋根が高いため風通しがよく、冬暖かく夏涼しい。最も典型的な間取りは三つの部屋と左右二つの短い通路からなる「三間両廊」で、左右対称、真ん中がメーンの広間だ。西関大屋の門の造りはとりわけ特徴的で、脚門、趟櫳、大門の三重扉になっている。そのうち趟櫳は移動式の柵のような外観で、13本あるいは15本の硬い木の棒でできており、横にスライドして開け閉めできる。換気と防犯の機能を持ち、街の騒々しさと一線を引くと同時に外界とのつながりを保つという、嶺南独特の風格を持っている。
西関民俗館 住所/広東省広州市茘湾区逢源北街82号 料金/8元時間/8:00~17:00 交通/地下鉄1号線長寿路B出口より西へ徒歩8分 電話/(020)81939917
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