中国がシャングリラで米日に反撃 日本の南中国海回帰を座視せず |
握手はげんこつよりも良く、心を見せることは銃を見せることよりも良い――孫建国・中央軍事委員会統合参謀部副参謀長が昨日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で行った演説は、直ちに世界大手メディアから注目・分析された。 孫氏は西側が誇張する南中国海問題について、「中国はトラブルを起こさないが、トラブルを恐れない。中国は悪い結果を受け入れず、自国の主権と安全の利益が侵犯されることを許さず、少数の国が南中国海をかき乱すことを座視しない」と強調した。 カーター米国防長官はその前日、地域内の各国は「原則的な安全ネットワーク」を共同構築すべきと30数回も呼びかけ、かつ「中国は自国を孤立させる長城を築いている」と使い古した言葉で批判した。日本の中谷元防衛相も、中国が「非難の的」になっていると述べた。しかしインドネシアやカンボジアなどの国防長官は、このような説に同意しなかった。中国外交部の報道官も、米日がこのような「基本的事実の無視」と「中国への逆ねじ」により、中国と地域内の諸国の中を引き裂くため「謂れ無き批判」をすることに断固反対すると表明した。 しかし多くの観測筋は、米国側の今回の発言は前ほど強硬ではなく、カーター国防長官も中国との協力の可能性について言及したことに留意している。中国人学者の金燦栄氏は先ほどドイチェ・ヴェレに対して、「中米関係は騒がしいが、全体的にコントロール可能だ。南中国海に関する雰囲気が緊張化しているが、中米戦略・経済対話は複雑な背景のもと、6日に開幕する。両国間の摩擦は増加するが、全体的に安定を維持する」と述べた。 中国が日本を強く警告 米国はシャングリラ会合で発言のトーンを落としたが、一部の国は火に油を注ぎ、漁夫の利を得ようとしている。AFP通信によると、中谷防衛相は4日の演説で、中国の南中国海における人工島建設は「一方的で、極めて危険」であり、「非難の的」になっていると述べた。中谷防衛相は、「南中国海問題で腕をこまねいていられる国はない。日本は東南アジアの安全保障力の建設を支援し、中国に対抗する」と述べた。 孫氏は4日、日本の三村亨防衛審議官と会談した際に、「中国側の重大な利益に関する関心事を尊重し、言行を慎み、南中郷海問題に介入したり、緊張を煽ったりしないよう日本に求める」と述べた。孫氏は三村氏に、「日本はかつて南中国海の諸島を占領した。我々は日本による軍事的な南中国海への回帰の狙いに、強い警戒を維持する。ましてや日本と米国が南中国海で、いわゆる共同巡航もしくはその他の軍事的行動に出た場合、中国が座視することはない」と直接述べた。 環球時報の最新の調べによると、日本は今回の二国間会談を、シャングリラ会合の会期中に開くよう再三求めていた。孫氏は日本側に対して、中国が歴史上いわゆる「非難の的」になったことはないと中谷防衛相に伝えるよう求めた。孫氏は、「近代の中国は貧しく弱く立ち遅れていたため、まな板の上の鯉だったが、中国はすでに立ち上がっている。日本は侵略戦争の発動により、非難の的になった。我々はこのような歴史の再演を望まず、これを再演させることも絶対にない」と述べた。日本の毎日新聞によると、中谷防衛相はシャングリラ会合の会期中、孫氏と「立ち話」するに留まった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月6日
|
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。 本社:中国北京西城区百万荘大街24号 TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850 |