在ベルギー中国大使、南海問題について語る

 

在ベルギー中国大使の曲星氏はベルギーの首都ブリュッセルで21日、歴史法律地政学から南海問題について論述し、中国はどの国よりも南海の平和と安定および自由の航行に関心を寄せていると指摘した。これは南海が、中国の貿易エネルギーのライフラインだからだ。

曲氏は「南海問題:歴史法律地政学」シンポジウムに出席した際に、次のように述べた。

中国は欧州諸国の南海の航行の自由への関心を理解する。欧州諸国は一方が自国の需要に基づき仲裁を押しつけるのを支持するのではなく、当事国双方の直接的な協議による南海地域の平和と安定を推進することを願う。仲裁は現実的ではなく、問題を複雑化させ、解決を困難にするからだ。

曲氏はまず、歴史から南海問題について話した。中国人は「南海諸島は古来より中国固有の領土」としている。中国人は最も早く南海諸島を発見し、周辺諸国よりも早く命名管轄している。中国の古文書、例えば地図、航海記録、地方誌には、南海諸島に関する大量の記載がある。

曲氏はさらに、法律から南海問題について話した。発見命名管轄は、国際法の領土獲得の条件を構築する。中国は当然ながら、南海問題で自国の主権を放棄することはないが、中国は係争の棚上げと共同開発を提案している。中国は問題解決のデュアル トラックアプローチ構想、すなわち多国間の手段により協力を促進し、二国間の手段により係争を解決することを提案した。中国は、協議の席につき、互いに認め譲歩する精神に基づけば、係争を解消できると信じている。しかしフィリピン側は交渉を拒否すると同時に、国際仲裁を一方的に申し立て、仲裁によって自国の一方的な要求を中国に押し付けようとしている。中国がこれを受け入れられるわけがない。

曲氏は、地政学からも南海問題について話した。改革開放以来、中国は自国の各地で大規模な現代化建設を行ってきた。中国各地では、急激な変化が生じている。中国が現在行っている島礁の建設は、この現代化建設の一部だ。2週間前、中米戦略対話が北京で行われた。習近平国家主席は、広大な太平洋は各国が駆け引きを展開する競技場ではなく、人々の包括的協力の大きな場になるべきだと提起した。中国は発展のみを考えており、誰かに戦いを挑もうとはしていない。しかし中国の島礁建設は、他国との地政学的駆け引きが目的だと判断している人がいる。これは完全に中国の政策に対する誤解だ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月22日

 

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