日本が東海で挑発 火遊びは大やけどの元

 

米国が南中国海で軍機・軍艦を大々的に展開し、高圧的に介入するなか、日本もこのほど東中国海で挑発を繰り返し、軍艦・軍機を次々と派遣している。日本の航空自衛隊は2016年第2四半期、「領空侵犯」の恐れがある中国軍機に対してスクランブル発進を199回実施し、今年第1四半期の198回を超え四半期ベースで過去最多となった。さらに中国軍のSu-30戦闘機2機が6月17日、中国の東中国海の防空識別圏内で定期巡航中、突如日本のF-15戦闘機2機から高速接近という挑発を受け、さらには火器管制レーダーを照射された。空自機が挑発行為を繰り返しているが、日本の高官はでたらめを並べ立て、空自機が中国軍機を脅迫したことはないとしている。

客観的に見ると、上述した行動は水掛け論に陥りやすい。しかし我々は真相をひた隠すのが得意な萩生田光一官房副長官の「上空で中国機との近距離でのやり取りは当然あったのだと思う」「一般的に直接的な脅威の有無にかかわらず(フレアを)予防的に使用する場合もある」という詭弁からは、インチキを聞き取ることができる。F-15戦闘機2機は、中国軍機がいわゆる日本の防空識別圏(双方の防空識別圏は重なっている)に乱入したことを口実に、極めて危険な接近を行い、さらに火器管制レーダーで照射し、さらにフレアを作動させた。この一連の攻撃・撤退行動は、空自機が「偶発的衝突」、さらにはより深刻な危機が発生するリスクを冒す備えをしていたことを示している。

日本は近年、東中国海問題で知恵を絞り、下手な手段を使い続けている。釣魚島を不法購入し、集団的自衛権の行使を容認し、水陸機動団と釣魚島専従部隊を発足し、与那国島に派兵し、中国を念頭に置く海・空の武器を開発している。しかし日本は自国だけでは「一騎打ち」できず、中国やロシアなどとの東アジアにおける駆け引きで勝算を手にしがたいことをよく理解している。そこで日本は積極的に米国を抱き込み、依存している。米国のアジア太平洋回帰、アジア太平洋リバランス戦略に全力で協力している。海自・空自・陸自の兵力と兵器を世界各地、特に南中国海地域に絶えず派遣し、米軍が海と空の各種軍事行動を広く展開することに「協力」している。

当然ながら日本の政治家は、「盟主」である米国が南中国海情勢を乱す真の目的を理解している。これは同地域で自国の権威を脅かしうる、日増しに力をつける中国の海・空の力を取り除き、自国の世界の覇者としての地位を守り、南中国海地域における主導権を奪還することだ。日本などの域外の大国、南中国海の周辺諸国は、「アンクル・サム」から見れば単なる「鉄砲玉」や「手先」に過ぎない。日本は南中国海地域における各国による共同巡航や演習などの活動に参加し、一部の国に対して海と空の武器装備を売却もしくは「プレゼント」している。これは南中国海情勢をさらにかき乱し、地域事業に対応する中国に厄介事をこしらえるためだ。また別の戦略方向から中国をけん制し、中国が南中国海・東中国海という2つの戦略方向に同時に対応できなくさせるためだ。

事実上、日本の一部の政治家にとっての「真の核心的利益」は、東中国海にある。彼らはこの中国に最も近く、自国と「苦楽や禍福」を共にする地域をしっかりコントロールすれば、第一列島線北部の各海峡を封鎖し包囲すれば、日本は初めて中国との駆け引きと力比べで惨敗を喫することはないと判断している。「利益の盗み」に長けた日本はさらに猛々しくなっており、手を変えた「火遊び」を続けている。しかし日本は最後に、中国の古いことわざ「火遊びは大やけどの元」を裏付けることになるだけだ。(筆者:李傑 中国海軍軍事専門家)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月7日

 

 

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