米日が南中国海問題を喧伝、徒労に終わる

 

フィリピンのアキノ政権が一方的に申し立てた南中国海仲裁案の裁決結果が発表されてから、すでに1週間が経過する。南中国海ではこれを原因に突如波風が立っておらず、むしろ米国と日本という2つの非当事国が代わる代わる騒ぎ立てており、徹底対抗しようとしているかのようだ。

米日両国は当初、少しでもそそのかせば輿論の嵐を巻き起こし、中国を不利な境地に陥れることができると考えていたのだろう。しかし事実上、米国の同盟国のうち一部の国が賛同したほか、圧倒的多数の国は仲裁結果に関心を寄せず、米国が期待していたような大反響を呼ぶことはなかった。

これに失望した米日はまだ諦めておらず、諦めきることもできず、次の輿論攻勢を開始した。国内で騒ぎ立てるだけではなく、国際舞台でもチャンスを逃していない。バイデン米福大統領は豪州を訪問した際に、メディアに対して「中国が国際ルールを順守することに期待する」と述べた。日本はアジア欧州会議 (ASEM)を利用し南中国海問題を喧伝した。日本の自民党は政府に対して、国連海洋法条約に基づき常設仲裁裁判所に仲裁手続きを申し立て、東中国海のガス田開発を停止するよう中国に促すことを求めた。

しかしながら米日の新たな取り組みは、劣勢を挽回していない。バイデン副大統領の発言にはこれといった中身がなく、輿論の興奮を引き起こすこともできない。日本のASEMにおける小さな動きも、協力という大局を重視する各国から注意されなかった。いわゆる「東中国海の仲裁」については、自民党が今年3月に情報を流していた。日本側の現在の「二番煎じ」は、中国に圧力をかける効果を発揮していない。

米日の思い通りにならない根本的な原因は、南中国海仲裁案が非合理的・非合法的であり、仲裁案の結果が「1枚の紙くず」にすぎないことだ。いかなる国も悪の上にいわゆる「正義」を築くことはできない。米日が再三妨害し、混乱を起こし、さらには目的を達成するまで諦めないという姿勢を示しているが、これは万策尽きたという苦しい境地を露呈するだけだ。

米日は近年、硬軟織り交ぜ、念入りに南中国海情勢を乱してきた。これに時間と金、それから言葉を費やしたが、効果を見ると中国の主権と権益を揺るがしておらず、ましてや中国の主権・権益を守る決意を揺るがしてもいない。米日両国は、中国の南中国海問題の処理に関する立場が自国民から支持されているほか、70カ国以上の政府および90カ国以上の230以上の政党・政治組織から明確に支持されていることを知っている。

アキノ政権は人的資源と物質的資源を浪費し、この政治的茶番劇を演じ、国際社会の反面教師となった。米日は国際法と国際ルールを順守し、南中国海問題で言行を慎むべきだ。

当然ながら、この茶番劇の「残された価値」をいかに十分に絞りだすべきかについて、米日両国は早くから計画しており、短期間内に手を引くつもりはないだろう。中国も心の準備をしている。是が非でも長期戦を展開しようとするのならば、南中国海問題で誰がつまらぬ捏造者であるのか、誰が正義の守護者であるのかを、歴史が最終的に証明することになるだろう。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年7月19日

 

 

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