「G20:中国の役割とグローバルガバナンス」、国内外の専門家が意見交換

 

2016年の主要20カ国・地域(G20)サミットが、来月4−5日に杭州で開催される。サミット開幕を控え、「G20:中国の役割とグローバルガバナンス」をテーマとする国内外の若手学者による交流会が26日、北京で開かれる。中国網と法制網は、人民網、国際在線、中国日報網、光明網、中青在線など5つの政府系ニュースサイトと共に、国内外の20数名の専門家を招く。

今回の交流会は「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)」の提案、アジアインフラ投資銀行(AIIB)などの話題を切口とし、「G20:中国の役割とグローバルガバナンス」というテーマをめぐり、中国のプランがG20の枠組み内でグローバルガバナンスにいかに貢献するか、中国が国際議事日程の制定にいかに参与するか、中国がいかに役割を変えるかについて検討する。また中国がグローバルガバナンスに参与する重要性、中国の大国としての役割と責任といった議題をめぐり、白熱した議論を展開する。

中国網の王暁輝編集長は式辞で「中国と新興国はG20に成功の経験、およびグローバルガバナンスのより幅広い議題をもたらした。また中国は議長国、サミットのホストとしての地位を利用し、東洋の知恵と30年間に渡る高度成長の経験・教訓を議題と議論に盛り込み、世界経済の発展と協力に中国のプランを提供できる」と指摘した。

中国中央テレビの時事コメンテーター、米国籍のEinar Tangen氏は「新興国による多極的な世界構造が形成されつつある。杭州サミットという中国の時代を控え、中国政府は積極的な姿勢を示すべきだ。インフラ整備の世界的な共通認識の形成を促し、自国の商品・サービスのより広大な市場を切り開くべきだ」と指摘した。

韓国東アジア平和研究会の金相淳会長は、今回のG20サミットは既存のグローバル経済ガバナンスの整備への中国の参与、中国モデルの拡張、中国の公共外交の世界における影響力の拡大、位置づけの強固にプラスになると見ている。

イランの註中国大使首席研究顧問アリ・ビニアズ氏は、中国は今回のG20サミットを通して、世界の主要経済圏が採る新しい成長戦略の調和を取り、地縁政治の食い違いを徐々になくす努力をすべきだと提案した。

マレーシアの専門家何思宝氏は、「今回のG20サミットは1つのチャンスである。中国は開催地という立場を利用し、全ての発展途上国を代表して自身の発展の経験と考えを紹介しG20をはじめとする国際社会をリードし、幸福をもたらすことができる」と述べた。

ロシアのタス通信北京支社の首席記者を務めたことがあるベテランジャーナリストの謝平氏は、「イギリスのEU離脱と米国のアジア太平洋戦略が難航する中、今回のG20サミットは中国が世界における指導力と経済一体化の牽引力を強めるチャンスである」と述べた。

復旦大学中国研究院の王鵬研究員補佐は会場で「台頭する大国である中国の、グローバルガバナンスにおける重みが増している。各国の中国への期待度も高まっている」と述べた。

中国人民大学重陽金融研究院研究員の陳晨晨氏は発言の中で「中国はG20という場を活用し、世界の汚職撲滅の新秩序の構築を積極的に促す。これは汚職撲滅の『第二の戦場』で敗れるという自国の問題を解消するためだけではなく、グローバルガバナンスに中国のプランで貢献するためでもある」と強調した。

同交流会は国内外の交流と意思疎通の場を提供する。これは国内外の専門家の交流と連携を深め、国内外の理解と協力を掘り下げる、民間外交活動の有益な試みだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月27日

 

 
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