G20杭州サミット・シリーズ報道:中日関係は時代の変化に追い付くべき |
中国社会科学院元副院長 武寅=文 中日関係が今日、このような行き詰まりの状態に陥っているのは、偶然ではない。これは世界情勢の本質的な変化および中日両国の変化の結果であり、新しい時代に現れた新しい問題である。中日両国は、2000年にわたる関係史において、今日のような状況になったことはない。歴史上の両国は、基本的に強者と弱者の関係にあった。このような勢力関係の下の両国関係というのは、強者を師と仰ぐにしろ、強者が弱者をいじめるにしろ、実質はどれも不平等な関係だ。しかし今日の中日両国は、実力が拮抗し、東アジアの2大強国として、同時に国際舞台に登場している。このような新しい状況下では、「両国はどのように付き合っていくべきか」「両国関係をどのように位置づけるべきか」「どのように発展させるか」といった事柄が、全く新しい、歴史的で重大な問題となっている。これらは避けることも、無視することもできない、必ず向き合って解決しなければならない問題でもある。 新時代における中日関係の本質と活路は、新型大国関係を構築することだ。いわゆる「新型」とは、大国同士が衝突と対立、強権政治という世界の歴史の古い道を歩まず、対話と意思疎通を通じて、互いの間に存在する溝や摩擦を政治的手段によって解決することを指す。例えば、中米の新型大国関係でいえば、目下、中米両国の間には戦略・経済対話、人的・文化交流ハイレベル協議など対話・意思疎通のメカニズムが90以上あり、相互尊重と協力・ウインウイン、食い違いを管理・コントロールする過程において、両国関係の発展を絶え間なく推し進めるために努力している。 中日の新型大国関係は、中米関係と比べて特殊な複雑性がある。中日両大国間には国益の溝や価値観の差異があるだけでなく、ますますエスカレートする領土紛争、歴史認識など多くの問題もある。従って、中日の新型大国関係の構築は、その難度の高さ、変量の多さ、影響の大きさにおいて、二国間関係や一般の大国関係の範囲を遥かに超えており、国際的な大構造全体の調整に影響を及ぼす重要な一環となる。
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