B20サミットにみる中国企業の群像 革新の大波に

 

▽半数を占めるサービス産業

 

金融・保険、健康・文化、観光・コンサルティングなどの現代型サービス業の急速な発展が、中国の経済構造の調整とモデル転換・高度化の重要な注目点だ。今年上半期には、国内総生産(GDP)に占める第三次産業の割合が54.1%に達した。

アント・ファイナンシャルの井賢棟社長は、「現在、『支付宝』(アリペイ)の実名登録ユーザーは4億5千件を超える。弊社の狙いは科学技術の力を借りて、金融サービスを水や電気やガスなどと同じように、だれでも便利に使えるものにすることを目指している」と話す。

アントのデータをみると、サミット開催地の杭州では、スーパー・コンビニの95%以上でアリペイによる支払いが可能で、タクシーは98%以上がモバイル決済に対応するという。

もともと家具や木材板などの伝統的製造業を主業務としていた宜華集団は、ここ数年は革新による発展モデルを通じて、新業態や新モデルへの転換を遂げている。同集団の劉紹喜会長は、「『健康中国』が国家戦略になり、弊社はこれをモデル転換のチャンスとみた。これまでに累計50億元を投入して、健康産業への投資を拡大しており、健康産業チェーンが一通りの形を整えた」と話す。

サミット会場で活躍する中国の企業家たちは、世界に中国企業の群像を示したといえる。銭塘江のほとりにあるサミット会場で感じられたのは、無数の中国企業が革新による発展という奔流のエネルギーに乗じ、寄り集まって中国経済のモデル転換・高度化を牽引し、さらなる高級化に向かう逆巻く大波になりつつある様子だった。

 

人民網日本語版より2016年9月5日

 

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