中国の習近平国家主席は11月16日に専用機で北京を発ち、ラテンアメリカ訪問を開始した。習近平国家主席は今回、エクアドル、ペルー、チリを公式訪問し、ペルーのリマで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に出席する。習近平国家主席にとって就任後3度目のラテンアメリカ訪問となる。
中国とラテンアメリカの関係は、南南協力の重要な構成要素で、相互信頼にもとづく友好と共同発展のパートナーでもある。習近平国家主席のラテンアメリカ訪問は、中国とエクアドルなど3カ国との既存の友好関係を強固なものとし、双方の政治的相互信頼と実務協力レベルを引き上げる見通しで、中国とラテンアメリカの全面的なパートナーシップの持続的な発展につながり、人類の運命共同体の構築に大きく貢献するはずだ。
中国が打ち出した「一帯一路」構想に対して、すでに世界の60を超える国家と国際組織が歓迎と参加の意向を表明した。「一帯一路」は、共同議論、共同建設、共有の原則を守り、新たな形の国際協力を通じたウインウインという核となる理念を投げかけた。中国とラテンアメリカは海を挟んで遠く離れており、陸路ではなく海路が繋がっている。「海上シルクロード」をラテンアメリカまで延ばせば、中国とラテンアメリカ各国は、距離がますます近づき、ますます親しくなり、ラテンアメリカは「一帯一路」戦略の重要な拠点となる。習近平国家主席のラテンアメリカ3カ国訪問は、「一帯一路」の協力という遠大な計画を広げ、中国とラテンアメリカの関係安定に向けた十分な原動力を注ぐことになるだろう。
エクアドル、ペルー、チリを含む多くのラテンアメリカ諸国は一様に「一帯一路」構想に対してポジティブな反応を示し、「一帯一路」周辺国との関係を強化する意向を相次いで表明した。在中国エクアドル大使のホセ・ボルハ氏は先ごろ、「エクアドルはアジア内陸国家と基本的に直接的な貿易が行っていないが、今後は‘一帯一路’構想を利用して中国に物品の輸出を行い、さらに中国を経由してその他アジア諸国へ輸出をしたい」と話している。
インフラ建設と生産能力の提携が今後、中国とラテンアメリカの経済協力において重点分野となる見通しだ。インフラの相互接続は「一帯一路」の中心的なプロジェクトで、例えばエネルギー・鉱物資源、科学技術イノベーション、文化・教育などにおける協力も「一帯一路」構想の延長線上にある。こうした分野での協力と交流は、ラテンアメリカ各国の戦略方針や成長ニーズと合致するため、双方の経済・貿易協力の長期的な発展を促進し、各国のウインウインを実現する望ましいやり方だ。「一帯一路」の概念をラテンアメリカに広げ、中国とラテンアメリカが手を組んで進める運命共同体の構築を強力に後押しするだろう。
習近平国家主席は今回、19日から20日にペルーのリマで開催されるAPEC首脳会議に参加する。今年の会議テーマは「質の高い成長と人材開発」となり、アジア太平洋自由貿易圏プロセスの推進や太平洋両岸の相互接続への取り組みも注目を集める議題だ。太平洋両岸の相互接続とアジア太平洋地域の経済一体化は、中国が打ち出した「一帯一路」構想と完全にリンクし、相互に促進することが可能となる。この2つは優位性の相互補完とウインウインの実現につながるため、アジア太平洋地域経済の「質の高い成長と人材開発」にも非常にポジティブな意義を持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月20日
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