「一人ひとり、そして団結の日中友好に触れて」 |
山本綾子 まず始めに、本コンクールの受賞式並びに訪中旅行において陰に陽に支えて下さいました全ての方々に心より御礼申し上げます。 中国は、文化的なモノや前向きで個性的な人々で溢れており、躍動感を感じる国でした。この経験を通して、中国語や中国研究への熱意が増すとともに、実際に現地へ行き、現地の人々と触れ合うことの大切さを改めて学びました。 今回の訪中で心に残ったことは、「団結」、「温かさ」、そして「先駆」です。 まず、様々な立場とかたちで日中友好に携わる方々の「団結」の姿が印象的でした。雑誌社、日本語専攻の学生、中国語教師、中国でビジネス展開を行う企業人、友好都市間を繋ぐ公の人、また外交や交流に携わる人としての立場。日本で雑誌を発行したり、日本語を学んだり、中国語を教えたり、中国経済の発展に携わったり、友好都市や交流の絆を深めたり。これだけ多くの日中友好への関わり方を目の前で見ることができたこと自体、貴重な経験でした。国交に携わる立場やかたちは様々ありますが、其々の人々が繋がりをもち、団結しているからこそ人的交流や文化交流が成り立っており、日中友好が促進されていることを皆さんが協力し合う姿を見て実感しました。 また、多くの「温かさ」に触れることができた旅行でもありました。正直、中国の官公庁に勤める方々は、厳格で近づきづらいというイメージがありました。イメージとは対照的に、大らかでユーモアに溢れた人民中国雑誌社の皆さんの姿は、この旅で私の中国への先入観を一番変えてくれました。7日間、衣食住を共にした皆さんは、私にとってかけがえのない親類となりました。特に、外文局の独身寮で火鍋を食べ、中国人と一つの鍋を突き合ったことは本当に良い思い出です。加えて、今回の訪中に伴い、揚州市は最も情報を得ることが難しく、イメージしづらい都市でした。訪中前に揚州について知っていたことは、同じ大学院に「揚州チャーハン」の研究をしている中国人がいるという程度でした。訪中前に揚州について調べようかと思いましたが、他国を訪問する時は調べすぎると先入観の塊になってしまうため、むしろ調べず、先入観をもたずに訪問することも時には大切であると聞いたことがあったため、敢えて揚州については全く調べずに行きました。固定概念がなかったからこそ、訪れた時の感動は何倍もありました。揚州による歓迎は寝台列車の中から既に始まっていました。同じブースで寝ることになった高校生や大学生など、多くの方々が気さくに話しかけてくれ、揚州について教えてくれました。また、揚州に入ると、景観が守られた市街地や庭園の美しさに魅了されました。何より、歓迎会での揚州市長の私たち参加者への温かい言葉や期待に感動しました。参加した誰もが、お母さんのようなぬくもりと温かさを感じたと思います。揚州に住んでみたいと心から思いました。 更に、日中友好の「先駆」の姿を見せて頂くこともできました。森ビル株式会社の方による講演では、ビジネスという舞台を通して中国に長く携わり、道なき道を拓いてきた姿に心から感動しました。私は、社会人の経験があるため、異動などもあるサラリーマン業の中で、中国の担当でい続けることを実現すること、思い切った判断をすること、泥臭い中でも頑張ること、縁を大切にすることの難しさを若輩ながら少しは理解しているつもりです。そのため、ビジネスを通して日中友好に貢献するという貴重な先駆の姿だと思いました。公の立場で両国の友好に携わることのみ考え始めていた私に「ビジネスの舞台でも努力すればここまでできるよ!」と言って下さっているようで、再考するきっかけを与えて下さった貴重な機会でした。また、横浜市役所上海事務所の方が、社会人になっても日中友好の思いを持ちつづけ、今いる場所で努力し続ければ必ず道が繋がり拓けていくことを教えてくださいました。山あり谷ありの人生を経て、夢を実現されてきたお話しを通して、やはり夢を実現するには熱意を持ち続けることが大切であることを学びました。今回の旅行で、中国人の方だけでなく、日本人の方とも素敵な出会いがあったことは大変嬉しかったです。 最後に、『人民中国』の編集長より「10年後を目指そう!」と発表がありました。10年後、日中友好や中国に貢献する人材(有識者)に育とうという目標です。今後の私の人生にとって、意義深く素晴らしい目標を頂くことができたと思っています。私の夢は、両国の人々が友誼のために往来する世界づくりに貢献することです。10年後、その夢を実現することができるよう頑張りたいと思います。これからも一緒に訪中したメンバーと「団結」し、お世話になった方々の「温かさ」への恩を忘れず、「先駆」をきる成長をしていきたいと思います。 |
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