「改めて感じた中国」

 

濵田麻衣

昨年2015年の夏に初めて訪中して以降、わたしと中国の関係は深まっていった。初訪中の際は、北京・太原・杭州の三都市を回ったが、その時は初めての中国だったので、見るもの感じるものすべてが新鮮であった。その初訪中で中国への関心を持ち始めた私は、今年2016年2月から1年間の中国留学を決意して今に至るわけだが、訪れた地での学びはやはり新鮮なものであった。私が留学を決意した第一目的である“中国を理解する”。この目的を果たすべく、上海を離れ、様々な都市へと足を伸ばし、できる限り中国を理解するために努力をしてきたはずだったが、私にとって上海での生活が約8ヵ月を過ぎようとしているにも関わらず、上海での体験はやはり新鮮なものであった。

この旅で特に印象に残っているのは、寝台列車で北京から揚州へ向かっている車内だ。車内では、揚州在住の方々とお話する事が出来た。その際、井ノ下さんが大学で書道を学んでいる事と、その方の夫が書道家という共通点から、書道の話題で盛り上がった。書道は日中両国にある文化だが、字体や書き方などは日中双方での共通点・相違点があり、この話題から日中の間では様々な方面で繋がりがあると改めて気付かされた。このような出来事から、中国にいるからこその出会いがあり、そこで感じる事一つ一つが日本では感じる体験する事が出来ない事が多いので、私にとって、今回の中国研修旅行は、日本と中国の関係を考えさせられる旅であった。

正直に述べると、この旅で初めて反日感情を言葉で表現された出来事があった。書籍や友人の話などでは知っていたが、自分自身が経験する事に関しては初めてだったので、日本・日本人を否定されたような感覚はとても悲しく、ショックが大きかった。しかし、実際に面と向かって話された事で、私は書籍や他人が経験した事ではなく、現実を知る事ができた。良くない事だが、この思いを一生忘れず日中友好関係が更に良い関係になるよう、そして、このような感情をお互い抱かない未来を創るため、精一杯努力していきたいと強く思うようになった。

 


人民中国インターネット版

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850