大久保弘樹

　私は、以前に中国に留学したことがあり、何度も中国に足を運んでいたので、当初は今回の訪中に大きな驚きはないだろうと思っていた。しかし、そうではなかった。私がこの旅で最も記憶に残っているのは、この旅を共にした「人」である。

　旅を共にした受賞者の青年たちは、みな各々に自分のストーリーを持っていて、中国への想いを持っていて、それは、その人にしかない輝かしいものであった。中国の街中で、ある時は真夜中の寝台列車で、私たちはいつまでもその想いを語り合った。

　そして、今回の訪中を支えてくださった人民中国をはじめとした多くの関係者の方々。私は、揚州の美しい風景にも感動したが、何よりも日中友好に尽力されているみなさんの姿に、強く心を打たれた。私が見えない所で、こんなにも真摯に日中友好を考えている日本人、中国人がいること、そして、そのような方々のプロフェッショナルとしての姿を実際に見ることができ、尊敬の念と、私も将来そうなれたら、という憧れの気持ちでいっぱいだった。

　自分で飛行機のチケットを買って、中国に旅行に行くことはそんなに難しいことではないのかもしれない。でも、今回の訪中は、この旅でしか出会うことが出来ない人々がいて、この旅でしか、見えない景色がたしかにあった。あの時作文を書いて良かった。と心から思う。宮崎という小さな町で中国語を学ぶ私に、新たな中国の景色を見せてくださって、本当に感謝しています。今回出会った方々とのつながりをいつまでも大事にして、これからも日中友好について考えていきたいです。ありがとうございました。

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