中国の習近平国家主席は18日、パレ・デ・ナシオン(国連ジュネーブ本部)の「人類運命共同体の共同構築を共に協議」をテーマとするハイレベル会合に出席し、「人類運命共同体を共に構築しよう」と題する基調講演を行った。要旨は下記の通り。
人類は大変革・大調整の時期を迎えており、また課題が続出しリスクが日増しに高まる時代に置かれている。過去100年以上の歴史を振り返ると、全人類の共同の願いは、平和と発展だ。宇宙には一つの地球しかなく、人類は一つの家を共有している。平和の灯を後世に伝え、発展の動力を絶やさず、文明の光をいっそう輝かしいものとする。これは各国の人々の期待であり、私たちの世代の政治家の責任でもある。中国の案は「人類運命共同体を構築し、ウィンウィンと共有を実現する」だ。
人類運命共同体を構築するため、国際社会はパートナーシップ、安全構造、経済発展、文明の交流、生態建設などの面から取り組まなければならない。
(一)対話と協議を堅持し、恒久の平和の世界を建設する。
(二)共同構築と共有を堅持し、普遍的に安全な世界を建設する。
(三)協力とウィンウィンを堅持し、共に繁栄する世界を建設する。
(四)交流と相互参照を堅持し、開放的で包括的な世界を建設する。
(五)グリーン・低炭素を堅持し、クリーンで美しい世界を建設する。
中国は終始、世界が良くなって初めて中国が良くなり、中国が良くなって初めて世界がより良くなると考えている。未来を見据え、中国が世界平和を守る決意を変えることはない。中国は貧しく弱い国から、世界2位の経済体に発展した。これは対外的な軍事拡張、植民地支配、略奪によってではなく、人民の勤労、平和の維持によって実現された。中国は終始、平和的発展の道を歩み続け、永遠に覇を唱えず、拡張せず、勢力範囲を求めない。中国が共同発展促進の決意を変えることはない。中国の発展は国際社会のおかげであり、中国も世界の発展に貢献した。中国は互恵・ウィンウィンの開放戦略を継続し、各国が中国の発展の「快速列車」に相乗りすることを歓迎する。中国が「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)を提案したのは、ウィンウィンと発展の共有を実現するためだ。中国がパートナーシップ関係構築の決意を変えることはない。中国は独立・自主・平和の外交政策を堅持し、平和共存五原則を踏まえた上ですべての国と友好的に協力する。中国は世界全体を網羅する「友達の輪」を広げる。中国が多国間主義を支持する決意を変えることはない。国連を軸とする国際レジームを毅然として守り、国連憲章の主旨と原則を礎とする国際関係の基本準則を毅然として守り、国連の権威と地位を毅然として守り、国連の国際事業における中心的な力を毅然として守る。
人類運命共同体の構築は美しい目標であり、次の世代、次の世代へとバトンタッチすることで実現できる目標でもある。中国は多くの加盟国、国際組織、国際機関と、人類運命共同体の構築という偉大なる事業を共同推進する。
トムソン第71回国連総会議長はその後の挨拶で、「習主席が提唱する人類運命共同体の重大な理念は、深く考えさせられるものだ。中国は長期的に、国連の忠実な支持者だ。習主席の本日の講演は人々を励まし鼓舞し、国連が平和的で持続可能な発展の事業を推進するため大きな力をもたらした。国連は中国の人類運命共同体の構築の、多大なる貢献を高く評価する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月19日 |