習近平国家主席は15−18日にスイスを公式訪問し、世界経済フォーラム年次総会に出席し、スイスの国際組織を訪れた。訪問終了後、王毅外交部長が今回の訪問状況を明かした。発言の要旨は下記の通り。
世界経済の低迷と不振、脱グローバル化の不穏な動きに直面し、習主席は時代の命題をめぐり、中国のストーリーを語り、中国の主張を掲げ、中国の知恵で貢献した。乱雲過ぎてもなお従容。穏健で開放的な、自信ある中国を世界に再び示した。
まずは、中国のグローバル化に関する認識と主張を説明した。
世界的に保守主義と孤立主義の傾向が台頭し、各国はグローバル化の動向と今後について戸惑いを覚えている。習主席は昨年9月、G20杭州サミットの開催に成功し、経済グローバル化のより包括的で普遍的な発展を促すと提案した。その後ペルーで開かれたAPEC非公式首脳会議で、習主席は開放とウィンウィンの世界経済を守るため、プラスのエネルギーを注入した。習主席は今回ダボスを訪問し、より高い場所から、経済グローバル化の客観的な必然性について深く掘り下げて説明した。同時にグローバル化における構造的な難題を避けず、中国の成功経験と結びつけ、世界市場の大海原で風雨に晒され、世の中を知り、積極的にグローバル化に適応したことを強調した。泳ぎにより泳ぎを覚えることが、正確な戦略的選択だ。
次に、世界経済の問題を解決する中国の案を共有した。
習主席は深いレベルから世界経済の脈を取り、処方箋を出した。現在の世界経済の3つの際立った問題は、成長のエネルギー不足、経済ガバナンスの遅れ、発展空間のバランスの欠如と指摘した。そこで革新駆動形の成長モデル、開放とウィンウィンの協力モデル、公正で合理的なガバナンスモデル、バランスの取れた利益があまねく及ぶ発展モデルの構築を提案した。問題を解消し、苦境を脱する方向を指し示した。習主席は「保護主義は自分から暗い部屋に閉じこもるようなものだ。風雨を避けられるように見えるが、日差しと空気からも隔絶される。貿易戦を展開しても、共倒れにしかならない」と強調した。習主席は世界自由貿易と相互接続を力強く提唱し、発展理念、政策的手段、成長方法の革新を促した。新興国と発展途上国により強い存在感と発言権を与え、多国間主義を堅持し、社会の公平を促進するよう呼びかけた。
中国の発展は世界のチャンスを明確に指摘した。
海外は中国経済の動向に注目しており、中国への期待と不安が同時に広がっている。習主席はダボスの講演で、中国の特色ある発展の道を紹介した。中国は自身の国情に基づき、国民を中心とする発展の思想を貫き、改革によりさまざまな困難と課題を解消し、互恵・ウィンウィンの開放戦略を実施し、大きな発展の成果を手にしたと指摘した。習主席が力強く話した事実とデータは、中国が経済グローバル化の受益者であり、それ以上に貢献者であることを説明した。各国の人々が中国の発展の「快速列車」に相乗りすることを歓迎した。革新・協調・グリーン・開放・共有の理念を強調し、経済成長の質と効果の向上に取り組み、成長の動力と市場の活力を絶えず引き出し、緩やかで秩序ある投資環境を積極的に構築し、共に繁栄する対外協力構造の建設に力を入れると強調した。中国の投資・経営環境の問題に関する各国のさまざまな関心事について、習主席は力強く声をあげ、中国の開放のドアが閉ざされることはなく、ますます大きく開かれるだけだと強調した。これは中国の道に対する各国の自信を深め、中国と世界の距離を縮めた。
習主席はさらに、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)という提案が手にした重要な進展と積極的な効果について深く総括した。100以上の国と国際組織が積極的に応じ、支持しており、40以上の国と国際組織が中国と協力協定に署名し、一帯一路の「友人の輪」が急速に広がっていると指摘した。一帯一路は中国が提案したが、その成果は世界に及ぶ。習主席は、中国が今年5月に北京市で一帯一路国際協力ハイエンドフォーラムを開催し、各国の知恵と力を集め、一帯一路の建設をより広範で深みのある高水準の発展を促すと宣言した。
習主席がダボスで行った一連の重要な主張は、世界的な課題への対応を主軸とし、「世界はどうしたのか」「私たちはどうすべきか」「中国はどのように取り組むか」といった中心的な問題の回答に力を入れた。経済グローバル化に関する議論が、苦楽や禍福を共にし、手をつなぎ協力し、時代の問題を共に解消することに焦点を絞るよう促した。世界発展のプラスのエネルギーという、中国の前向きなイメージを樹立した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月20日
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