全国政協委員の周明偉氏――「一帯一路」建設において、文化は時に経済よりも重要

王焱=文・写真

201735日午後、中国人民政治協商会議(全国政協)対外友好グループ分会において、全国政協委員、中国外文局前局長の周明偉氏は発言を行った際に、中国政府が「一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」沿線諸国との文化における相互理解を積極的に推進すべきだと提案した。

 周委員は、「一帯一路」建設の推進は、沿線諸国との経済協力を推し進める必要があるだけでなく、「文化において、互いに融合し、互いに通じ合い、互いに知ることが時に経済よりもさらに重要となる」と考えている。

 彼は、現在国内には「一帯一路」建設の問題についての研究機関が多くあるが、高品質のレポートはいまだ極めて少なく、そのとても重要な原因は中国人が「一帯一路」沿線の大部分の国について、いまだあまり理解していないことにあると語った。

 彼は、「沿線諸国と深く長期的な戦略的協力関係を築こうと思うなら、現地の人々に中国の基本状況に対してある程度理解させることが必要だ。もし経済が強く、プロジェクトが新しく、技術が高く、資金が潤沢にあれば必ず協力が成し遂げられると考えているなら、それは過去200年の間の一部の欧米国家の考えに留まっているだけだ」と指摘した。

 そして、「さまざまな形式により、沿線諸国の文化における相互認識・相互理解を積極的に推進する」ことを、「政府活動報告」の関連部分に書き入れるべきだと提案した。

「『一帯一路』建設で、互恵とウインウインの実現には、経済建設が必要であるだけでなく、文化における相互理解、相互認可、相互交流、相互鑑賞の必要もある」「われわれは関係国家と経済においてある程度の協力の基礎があるとしても、長期的に発展できるかどうか、かつそれがわが国の国際関係改善の本当の資源となり得るかどうかに関して、さらに多くの決定的な要素は、やはり文化上の影響力によって決まると私は考えている」と彼は説明した。

人民中国インターネット版 2017年3月6日

 
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