馮遠委員:中日文芸界交流の情勢は総合的に見て依然として良好である

 

——今年は中日国交正常化45周年を迎えますが両国の政治関係の改善は依然として緩慢です。このことは両国の文化芸術分野の交流にも影響があるでしょうか。

馮氏 中国と日本は山あり谷ありの関係を続け、さまざまな問題があります。主な問題は日本の一部の政治家がうそ偽りなく誠実に歴史問題を認識しないことです。確かにこのことが一定のレベルで中日両国の各方面の交流の邪魔をしています。しかし、文化という面から見ると、中国の芸術家や文芸研究者、人文・社会科学者と日本との交流は常に正常な状態にあると私は思います。私の知る限り、両国の民間交流は非常に頻繁なままです。毎年ある映画、演劇、音楽、舞踏の芸術家の交流プロジェクトは現在でも行われています。専門である私が比較的詳しい絵画、彫刻、陶芸の分野についてお話ししますと、日本はここ数年、中国の各業界と絶えることなく交流を続けています。学術方面においては芸術教育の、特に現代デザイン教育の方面で専門家の相互交流が緊密です。両国の政治関係の影響はないと私は思います。

——中日両国が文化芸術の分野で不利な状況を克服でき、頻繁な交流を続けている理由は何だと思われますか?

馮氏 私たちは知識分子として、そして人文学問に従事する者として多くの問題に対して自身の明確な考えを持っています。日本の専門家がそうなのですから、中国の専門家ならばなおさらです。そのため、みなが理性的に一部の歴史問題と現実問題を取り扱えますし、一衣帯水の地理的な関係がある中日が両国間の文化交流を途絶えさせられないということも知っています。これは歴史問題に対する態度でありますが、両国の文化の歴史の根源から未来への発展に至るまでに直面するさまざまな問題とも関係していて、芸術創作の発展においていかに他国から成功の経験を吸収するのかも含まれます。例えば、現在私たちが言う文化産業、創造産業の分野において日本が近現代以降に収めた多くの成功は中国にとって大きな助けになります。現代経済と文化の発展において日本は一日の長があり、彼らの成功の経験や方法はやはり私たちが学ぶに値します。

 

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