貧困救済には『輸血』が必要で、さらには『造血』が必要

 

39に中国人民政治協商会議第12期全国委員会第5回会議(全国政協)「政協委員 人民の生活を語る」記者会見が北京メディア両会プレスセンターで開かれ、多くの政協委員が貧困救済の正確な実施、医療・公共サービスレベルの向上、起業による就職の促進、養老サービスの推進などをめぐる問題に関して記者の質問に答えた。 

全国政協常務委員、恒大集団董事局主席の許家印氏は、中国は近年、貧困救済にいっそう力を入れており、去年、1200万人以上の貧困層が貧困から脱却したが、今もまだ4300万人以上の貧困層がおり、彼らが過酷な自然環境と産業基盤が薄弱な土地に暮らしていると述べた。

許氏は「貧困救済には『輸血』が必要で、さらには『造血』が必要」であり、即効性とさらには長期的な見通しが求められると述べ、次のように語った。産業による貧困救済が極めて重要で、貧困救済の現場に産業の支援がなければすぐに貧困状態に戻ってしまう。住民移転による貧困救済も産業のよりどころがなければ移転しても住民が住み着かない。貧困地区の資源状態はそれぞれ異なり、穀物や綿花の栽培に適している土地、ウリや野菜の栽培に適している土地、豚や牛の飼育に適している土地、グリーンツーリズムに適している土地があり、その土地に適した産業を発展させる必要がある。

全国政協常務委員、億利資源集団董事長の王文彪氏はこの件により深い理解を示す。王氏は「現在、中国の4000万人以上の貧困層は主に荒涼とした砂漠地域や岩だらけの砂漠地域などの厳しい環境の地域に集中している。これらの土地の貧民救済は難題で、環境問題を解決し、なおかつ彼らを裕福にさせるという問題もある。これらの問題を全て解決してようやく貧民救済の取り組みは揺るがず、安定し、後戻りせず、持続可能になる」と述べた。

(『人民画報』より)

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