立地や産業、物流路などの多くの強みにより、成都はシーメンズやヒューレット・パッカードなど278社の世界トップ500企業の誘致に成功しており、さらにＴＣＬやグリー、レノボなどの国内の一流ブランドが「成都－ヨーロッパ高速鉄道」により、中央アジア・ヨーロッパに進出するのを助け、本土で生まれ育った極米科技、Camera360などの創業企業もハイスピードで発展し、それぞれの分野で世界の最先端を行っている。成都の都市としての国際的影響力が強化されるにつれ、ますます多くの企業、機関、人材がこの地に留まることが期待されている。

一つの都市が発展するには、常に優れた人材と優れた企業を引き付ける必要があり、そのためには優れた自然環境と居住条件がとても重要となる。

3年前、メルボルンで7年生活していた朱柯さんは成都に住むことに決め、毎日シェア自転車で通勤している。家を出たところにカフェが、通りを横切ったところに野菜市場があり、行き尽くせないほどの小レストランもあって、15分で公園に着き、これらすべてが彼女の生活の縮図となっている。

「仕事を終え家に帰ると、私は近所の野菜市場で買い物をして晩御飯をつくります。途中に金融センターがあるので、そこでスターバックスのコーヒーを買うこともできますし、まったく寄り道の必要がありません」。現在、朱柯さんは金融都市の傍らに居を定めているが、ここはすでに成熟した生活地域となっている。高品質で人にやさしく、一つの道に一つの景観という理念に基づいて、全面的に公共空間景観が改造され、都市の景観の優美さ、便利さが増強され、さらに人情味も増している。今後このような快適な居住空間をもつ「労働・生活圏」が成都の中心地区の至る所にできるだろう。

今年2月、成都ハイテク区の「外国籍人員のイノベーション創業の家」が正式に開業した。これは主に外国籍の人員や対外関係団体に対外イノベーション創業、外国籍人員の出入国、政策カウンセリング、国際交流・インタラクティブ、グローバル金融などのワンストップ式国際サービスを行うものである。

ウガンダからやってきたマークは、成都ハイテク区で2年余り働いているが、彼の目には成都ハイテク区は名実共に「中国のシリコンバレー」として映っている。「成都ハイテク区はアメリカのシリコンバレーを連想させ、ここはハイスピードで発展している場所であり、多くのすぐれた企業、人材とチャンスがここに集まっています」。優れた労働環境のほか、成都ハイテク区には中国西部で初の外国籍の人々の集中生活区である天府国際コミュニティがあり、モントピリア小学校、デンマークのホーセンス小学校などの国際学校があり、外国籍の人々の生活にとても便利な場所となっている。「私はここで生活するのが好きです」と、イギリス出身のディジーは言う。成都は外国人が生活するのにふさわしく、交通が便利で、毎日新鮮なことを体験できると語る。