世界の文化交流を推進する成都の国際無形文化遺産フェスティバル

 

 国内外のパフォマーが無形文化遺産フェスティバルで公演を行った(写真・佐渡多真子)

6月10日、2年に1度開かれる中国成都国際無形文化遺産フェスティバルの第六回目が開催された。成都国際無形文化遺産フェスティバルは世界で初めて無形文化遺産をテーマにした大型文化イベントである。10年の間に成都は5回の国際無形文化遺産フェスティバルを開催し、無形文化遺産保護の実践という道を記録している。

今回の無形文化遺産フェスティバルの開幕式に、ユネスコのボコヴァ事務局長からの祝賀メッセージを受け取った。彼女はそのメッセージの中で、成都は国際無形文化遺産フェスティバルを開催する最適な都市であり、ユネスコに選ばれたグルメの都として、成都は豊富な無形文化遺産をもち、無形文化遺産が社会の繁栄と持続可能な発展を促進するという重要な役割を生き生きと見せてくれると述べた。

 

 国内外のパフォマーが無形文化遺産フェスティバルで公演を行った(写真・佐渡多真子)

 

今回の無形文化遺産フェスティバルでは、「伝承発展の生きた実践」をテーマに、「生活に入り込んだ、生きた活力」という理念を遵守し、革新的な多くの展示とイベントを挙行した。中でも初めて行われた「一帯一路」国家手工芸展は、沿線国の手工芸品の展示即売を行ったもので、トルコの著名なじゅうたん作家のアルズ・トゥトゥンチュ、フランスの皮絵の大家ハイファン・リュウなどがそれぞれの作品を携えて参加した。成都のトップクラスの工芸美術家や無形文化遺産の代表的な伝承者が選んだ、蜀繍や蜀錦、成都の漆器工芸、銀細工の製作技術など国家クラスの無形文化遺産項目を代表とする数十もの工芸美術品の傑作が残らず登場し、巴蜀工芸美術の幅広い分野におよぶ最高技術レベルを展示した。また、100余りの国と地域、国際組織、1100余項目の無形文化遺産が成都国際無形文化遺産博覧園に集まり、歴史・文化の盛大な祭典を賑わせた。

無形文化遺産の保護・伝承とは、すなわち民族と国家の根と魂を守ることである。長年の蓄積を経て、成都の無形文化遺産フェスティバルにおける国際フォーラムはすでに中国と世界各国の無形文化遺産保護方面での経験交流を行う重要なプラットフォームとなっている。6月11~13日、ユネスコの無形文化遺産保護条約の全面的成果・枠組み政府間委員会の会議が成都で行われ、中国など82の条約締結国と国際組織の代表数百人がこれに参加し、無形文化遺産保護の中国の声を体現した成果文書が発表された。長期的に各種の無形文化遺産に関する活動を行うことで、無形文化遺産の概念を深く人々の心に浸透させることが、成都が無形文化遺産フェスティバルを行う目的であり、それはまた、無形文化遺産保護の最終的な要求でもある。

 

 

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