中国人観光客が30%に

戚易斌=文

 近年、中国人観光客の「一帯一路」沿線国への観光熱はますます高まっている。ベトナム観光総局はこのほど、今年第1四半期にベトナムを訪れた中国大陸部の観光客は延べ95万人近くに達し、前年同期比で63・5%成長し、ベトナムに来た海外観光客全体の30%近くを占めていると発表した。中国は数年連続でベトナム観光市場の最大の観光客送客国(2)となっている。

 

買い物も人民元で

 ベトナム南部海岸線の東端にあるニャチャンは海辺のリゾート地だ。北京からやって来た郭さん(55)は奥さんと砂浜に座りながら、水遊びをしている娘、婿、孫娘をほほ笑みながら眺めている。

 郭さん一家は5日間のニャチャン旅行に非常に満足した。「ニャチャンにいると、時間がゆっくり流れるように感じます。ここは日差しが穏やかで、空気がきれいで、砂浜が柔らかくて、海も澄んでいますので、心身とも十分リラックスできます」と郭さんの奥さんは言う。

 「ここは、街にあふれる文字は漢字と違いますが、他のところは中国と結構似ています。レストランのスタッフは多少中国語ができるし、ホテルの部屋にも中国語の案内があります。買い物も人民元で大丈夫。全てが便利です。しかも、地元の人は親切で、簡単なコミュニケーションであれば問題ありません。まるで国内にいるような感じです」と郭さん。

「観光協力3年計画」に調印

 現在、中国人観光客はすでにベトナムを訪れる海外観光客の主力になっている。これは両国が力を合わせて観光分野における交流と協力を進めてきた成果だ。

 

風光明媚なニャチャンはベトナムの新たなリゾート地となった (写真・沈暁寧/人民中国) 

 

今年1月、ベトナム共産党中央のグエン・フー・チョン総書記が中国を訪問している期間中、両国は「2017~2019年観光協力計画」に調印した。同計画によると、ベトナムは17年に延べ1150万人の海外観光客を受け入れ、200億㌦以上の観光収入を実現するように取り組んでいく。 

 17年は「中国―ASEAN観光協力年」であり、観光分野における交流と協力を展開することは各国の経済成長の促進、友好往来の推進、地域の平和と繁栄の維持にとって大きな意義がある。ベトナム観光総局のゴ・ホアイ・チュン副総局長は次のように示した。ベトナムは長い間、中国と観光分野で協力することを重視しており、中国人観光客の来訪を歓迎し、観光協力の強化を通じて、両国人民の往来と相互理解を促進し、両国関係の発展に積極的に貢献したい。

 中国国家観光局の予測によると、16~20年の間、中国は「一帯一路」沿線諸国に延べ1億5000万人の観光客と2000億㌦以上の観光消費をもたらすとしている。

人民中国インターネット版

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