10月18日、中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)は北京の人民大会堂で開幕した。習近平総書記は大会に報告を行ったときに、中国が平和的発展の道を堅持し、人類運命共同体の構築を促すと強調した。
習近平総書記は、中国共産党は人類のために新たな、より大きな貢献をすることを終始自らの使命としていると述べた。
中国は平和・発展・協力・ウィンウィンの旗印を高く掲げ、世界平和の擁護、共同発展の促進という外交政策の趣旨を厳守し、揺るぐことなく平和共存五原則を踏まえて各国との友好協力を発展させ、相互尊重、公平・正義、協力・ウィンウィンを旨とする新型国際関係の構築を推進する。
習近平総書記は、世界は大発展・大変革・大調整の時期にあり、平和と発展は依然として時代のテーマである。一方、世界が直面している不安定性・不確定性が際立っており、人類は多くの共通の試練に直面していると指摘した。
また、次のように述べた。われわれの生きる世界は、希望に溢れた世界であり、試練に満ちた世界でもある。われわれは現実が複雑であるからといって夢を捨てたり、理想が遥かに遠いからといって追求をやめたりしてはならない。いかなる国も単独では人類の直面しているさまざまな試練に対応でなきいし、また、いかなる国も自己閉鎖の孤島状態に戻ることはできない。
われわれはここに、各国の人々が一致協力して、人類運命共同体を築き、恒久的に平和で、普遍的に安全で、共同に繁栄し、開放的・包容的な、清く美しい世界を建設するよう呼びかける。そのためには、◇相互尊重して平等に協議し合い、冷戦思考と強権政治を捨て去り、「対立のかわりに対話を行い、同盟の代わりにパートナーを組む」という国際交流の新しい道を歩むべきである。◇対話による紛争の解決と協議による意見相違の解消を堅持し、伝統的・非伝統的安全保障上の脅威への対応を総合的に考え、あらゆる形のテロリズムに反対すべきである。◇一心同体となって、貿易と投資の自由化・円滑化を促し、経済のグローバル化が開放・包容・普遍的恩恵・均衡・ウィンウィンに向けてさらに進むよう後押しすべきである。◇世界文明の多様性を尊重し、文明の縦割り化よりも文明の交流を、文明間の衝突よりも文明の相互学習を、文明間の差別化よりも文明の共存をはかるべきである。◇環境と友好的につき合うことを堅持し、協同で気候変動に対応し、人類の生活・生命の拠り所である地球を守るべきである。
習近平総書記は、中国は独立自主の平和外交政策を揺るぎなく奉じ、各国の人々が自主的に発展の道を選択する権利を尊重し、国際的な公平・正義を擁護し、自らの意思を他国に押し付けることに反対し、他国の内政への干渉に反対し、強い者が弱い者をいじめることに反対する。中国は決して他国の利益を犠牲にして自国の発展を求めることをしないが、正当な国益も決して放棄しない。いかなる者も中国の利益を損ねる苦い果実を中国にのみこませようなどという幻想を抱かないほうがいい。中国は防御的な国防政策を遂行する。中国の発展はいかなる国にとっても脅威にならない。中国はどれほど発展したとしても、永遠に覇権を唱えず、拡張をしないと強調した。
習近平総書記は次のように述べた。中国はグローバル・パートナーシップを積極的に発展させ、各国との利益の一致点を拡大し、大国間の協調・協力を推し進め、全体の安定、バランスのよい発展に資する大国間関係の枠組みを構築し、親睦・誠実・互恵・包容の理念と「善意をもって隣国に接し、隣国を仲間と見なす」という周辺外交方針に基づいて周辺諸国との関係を深め、正しい義利観と真実・実務・親密・誠実の理念に則って発展途上国との団結・協力を強化する。
中国は対外開放の基本国策を堅持し、あくまでも門戸を開いて建設を進め、「一帯一路」での国際協力を積極的に促進し、「政策面の疎通、インフラの相互接続、貿易の円滑化、資金の融通、民心の通い合い」の実現に努め、新たな国際協力プラットフォームを構築し、共同発展の新たな原動力を増す。発展途上国、特に後発発展途上国に対する援助を増やし、南北格差の縮小を促進する。中国は多国間貿易体制を支持し、自由貿易圏の建設を促進し、開放型世界経済の建設を推し進める。
習近平総書記は、中国は「共同協議・共同建設・共同享受」というグローバル・ガバナンス観に則って、国際関係の民主化を提唱し、国家が大小・強弱・貧富をとわず一律に平等であることを堅持し、国連の積極的な役割の発揮を支持し、国際事務における発展途上国の代表性と発言権の拡大を支持する。中国は引き続き責任ある大国としての役割を果たし、グローバル・ガバナンス体系の改革と建設に積極的に参与し、中国の知恵と力で絶えず貢献していくと表明した。
習近平総書記は、世界の運命は各国の人々の手中にあり、人類の前途は各国の人々の選択によって決まる。中国人民は各国の人々とともに、人類運命共同体の建設を推し進め、人類の明るい未来を創造していく所存であると指摘した。
新華ネットより2017年10月18日
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