中国経済の巨大な船は穏やかに遠くまで進み、一国だけ際立って優れていると言える

  世界は中国、特に中国の経済に関心を寄せている。国際通貨基金(IMF)はこのほど、最新の『世界経済見通し(WEO)』を発表し、今年と来年の中国経済の成長率を再び上方修正した。改革開放以降、中国は世界経済の成長の最高記録を創造した。1978年から2011年のGDP(国内総生産)年平均成長率は9.9%に達している。中国共産党第18回全国代表大会以降、中国経済の発展は新常態(ニューノーマル)に入り、高速の成長から中高速の成長へと転換した。これによって、新しい形勢新しいチャンスに適応した。2011年の中央経済業務会議は、「穏中求進」(安定を前提としながら前へ進む)の全体的な基本方針を初めて確定し、2016年には「穏中求進」を国政運営の重要原則、経済対策をしっかりと行う方法論へと昇華させた。人民日報海外版が伝えた。

「穏中求進」の全体的な基本方針の確立は、経済発展の客観的な法則の必然的要求であるだけでなく、中国の発展段階の特徴による内在的表現でもある。2012~2016年、世界のGDP年平均成長率は3.3%まで低下したが、中国のGDP年平均成長率は7.2%を保ち、世界の成長率を大きく上回り、中低所得国家の成長率も上回っている。

 中国経済の「穏中求進」の効果は顕著である。過去5年間、「穏」(安定)は経済成長の安定、失速低迷の回避を実現しただけでなく、インフレ率を2.0%の低レベルに安定させることにも表れた。都市部の登記失業率は4.10%未満、31の大都市の調査による失業率は5%程度に安定している。都市部の新増就業者数は年平均1300万人を超え、世界の新増就業者数の約3分の1を占めた。全国の総人口就業率は56.0%以上を保っている。中国は、世界で総人口就業率が最も高い国家であり、世界で市場主体規模が最も大きく、成長の最も速い国家でもある。今年の市場総規模は、9000万社を突破する見込みだ。

 中国は「穏中求進」だけでなく、「進中求好」(前進の中で良質を求める)、「進中求優」(前進の中で優秀を求める)でもある。例えば、イノベーション駆動型発展の勢いは迅速かつ猛烈だ。過去5年間、中国は技術革新の面でフローとストックの爆発的な「ダブル成長」を実現した。中国はすでに、全面的な革新時代、全国民による革新時代に入っている。このほか、経済構造も明らかに最適化した。第三次産業の増加値がGDPに占める割合は半分を超え、ハイテク増加値は米国を抜いて世界トップに立った。第三次産業の就業の割合も43.5%まで上昇した。

 もちろん、デジタル経済という新しい勢力が突然現れ、グリーン経済が勢いのある発展を見せ、中国企業が世界の舞台に登りつめたことなども、中国経済が新しい引力に富む重要な特徴である。さらに多くの中国企業が世界企業500社番付に入っており、ランキングに入った企業数は2012年の79社から115社まで増加して、世界第2位となった。このうち、中国大陸部の109社が世界企業500社番付企業の事業収入の合計に占める割合は5分の1以上に達した。

 世界経済の安定には中国による自信の注入が必要であり、世界経済の発展には中国の協力と推進が必要である。中国は、世界経済の巨大な船として、ある種の意味で、中国の安定は世界の安定、中国の前進は世界の前進、中国の強さは世界の強さと言える。(作者はそれぞれ、清華大学国情研究院院長、大学院生)

新華ネットより20171019

 
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