中国、「ターゲットをしぼった貧困支援」政策で年平均1391万人の貧困人口削減

「2013年から2016年にかけて、中国の現行基準による農村貧困人口は9899万人から4335万人に削減され、年平均1391万人の貧困人口が削減されたことになる」-中国で発行部数最大の新聞「人民日報」は17日、国務院扶貧開発指導チーム弁公室による、過去5年間の貧困支援状況に関する文章を掲載した。人民日報が伝えた。

貧困支援は国際的な問題ではあるが、中国の貧困削減の成果は顕著に現れている。中国の成功の背後には、「ターゲットをしぼった貧困支援」方策があった。

2013年11月、習近平総書記は湖南省花垣県十八洞村において、初めて「ターゲットをしぼった貧困支援」を打ち出した。2015年6月、習近平総書記は、貴州省で開かれた一部省(自治区・直轄市)党委員会主要幹部との座談会の席上で、「ターゲットをしぼった貧困支援」や「ターゲットをしぼった貧困脱却」をめぐる全体構想と基本的要求について詳しく述べた。また、中央扶貧開発活動会議では、「ターゲットをしぼった貧困支援」の基本方針を全面的に詳述し、「貧困支援の対象を精確に特定する」、「支援プログラムの手配を精確に行う」、「資金運用を精確に行う」、「各世帯で実際の措置を精確に行う」、「貧困村に派遣する担当者を精確に決める」、「貧困脱却の成果を精確に上げる」という「6項目のターゲットをしぼった貧困支援」政策を遂行する必要性を強調した。また、「生産の発展による貧困からの脱却」、「異郷への転居による貧困からの脱却」、「生態補償による貧困からの脱却」、「教育の発展による貧困からの脱却」「社会保障による貧困からの脱却」という「五個一批」を実施する。さらに、健康面での貧困支援や資産収益における貧困支援を実施する。さらに、「誰を支援するのか」、「誰が支援するのか」、「どのように支援するのか」、「どのように支援から撤退するのか」という「4つの問題」を解決する必要がある。

中国政府は2014年から、貧困支援システムへの登録作業を全国規模で展開し、2948万世帯の貧困世帯、8962万人の貧困人口、12万8千の貧困村が存在していることを把握し、貧困人口の分布状態、貧困に至った原因、貧困支援の需要などの情報を基本的に明らかにした。各地方政府は毎年12月31日を基準日とし、貧困支援システムに登録されている人口を対象に動態調整を実施し、貧困から脱却した人をマーキングし、貧困状態に戻った人を再びシステムに戻す作業を行っている。

政府は、貧困脱却支援の第一線の業務力を強化する目的で、関係機関の優秀な幹部を選抜し、貧困村に送りこんでいる。第18回党大会以来、全国で累計277万8千人の幹部が選ばれ、貧困村に派遣された。

2017年、中国ではさらに1千万人以上の貧困人口が削減される見込み。この5年間で削減された貧困人口は年平均1300万人に上り、これは未だかつてないほど優秀な成績だ。「ターゲットをしぼった貧困支援」は、全世界の貧困削減事業に参考できる「中国の案」を提供した。

グテーレス国連事務総長は、「2017年貧困削減・発展ハイレベルフォーラム」への祝賀メッセージの中で、中国の「ターゲットをしぼった貧困支援」政策の成果を高く評価し、「『ターゲットをしぼった貧困支援』政策は、貧困人口を助け、『持続可能な開発のための2030アジェンダ』という壮大な目標を実現するための唯一の道である。中国はすでに数億人の人々を貧困から脱却させた。中国の経験は、他の発展途上国にとって素晴らしい手本となる」とコメントした。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年10月19日

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