「蓉欧+」の力を借り、成都は内陸の開放された門戸を開く |
2017年3月1日、成都発ベラルーシ行きの初の蓉欧快速鉄道の列車が発車した。この列車は中国の阿拉山口から国境を出て、カザフスタン、ロシアを通り、最終的に吉利自動車集団(中国で最初期かつ最大の民営自動車企業)のベラルーシ・ミンスク工場に達するもので、全距離の運行時間は12日である。 「成都は『一帯一路』と長江経済ベルトが交わるゴールデンクロス地帯に位置し、積極的に『一帯一路』建設に溶け込んで、成都のすべての対外通路を開通させようとしています」と、成都市税関・物流弁公室の陳仲維主任は語る。蓉欧快速鉄道に基づき、成都市は「蓉欧(成都・ヨーロッパ)+」戦略を提起し、「西部に奉仕し、全国に輻射し、世界に影響を与える」という国際物流ターミナルをつくり上げ、全力をあげて蓉欧快速鉄道の機能的優位を国内外のより多くの地域に及ぼそうとしている。 蓉欧快速鉄道を利用する大企業はどんどん増えていて、レノボ、フィリップス、ボルボ、デル、TCLなどの企業が次々と「蓉欧+」に引き寄せられている。中国IT業界の大手企業であるレノボはさらに多くの生産能力を成都に移転しようとまで考えていて、今後「蓉欧快速鉄道・レノボ専用列車」を走らせることになるかもしれない。 「蓉欧+」戦略に伴い、中国の大型家電生産企業であるTCLは、広州で生産された部品を成都まで運び、蓉欧快速鉄道に乗せてポーランドのウッチまで直接運ぶという全く新しい貨物供給モデルを開発した。ウッチはTCLのポーランド工場までわずか車で1時間の距離にある。今までの海路ルートに比べると輸送時間が38日から10日余りに縮小した。 「蓉欧快速鉄道が開通したために、われわれは成都に領事館を設立しました。現在、これは私の仕事、生活の中で避けることのできない話題です」と、ポーランドのカーシャ(音訳)駐成都総領事は語る。
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