やる気を注入された小学生
銭海澎=文
李培培=イラスト
優秀な成績を収めるように、親に塾や習い事に通わせられる子どもを指す。放課後に子どもたちが、「打鶏血」(ニワトリの生き血を注射して元気になるという、科学的根拠のない民間療法。同コラム昨年3月号を参照)されたように塾などに一生懸命通う様子から、「鶏娃」(娃は子どもの意味)と呼ばれるようになった。この言葉が生まれた背景には、子どもの教育に対する親の焦りがある。教育部による小中学生の学習負担軽減政策の実施によって、小学校低学年生は宿題がなくなり、中間テストも期末テストも簡単になった。しかし、子どもに大きな期待を抱く親からすると、積極的に勉強する習慣がない子どもが、学業の負担が増える小学4年生になってからきちんと勉強するのか心配だ。そこで、子どもを落ちこぼれにさせないよう、多くの親は金銭と時間を惜しまず塾などに通わせるようになった。子どもたちの行動は、わが子が「普通の人」でなく「エリート」になってほしいという親の願いに突き動かされた結果だ。だが理性的な親は、子どもを健全な精神や優れた教養を持つ「普通だが幸せな人」に育てることが、正しい「教育観」だと考えている。「普通の人」を目指すことで、着実な「スタートライン」に立てる。
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