戊戌の年

2018-02-02 15:03:36

 2018年は旧暦の戊戌の年で、俗に「いぬ年」という。犬は忠実で、反応が素早く、鳴き声も中国語の「旺(ワン)」の発音と似ており、家庭と事業の隆盛の象徴とされてきた。15日、中国郵政は21セットの特殊切手『戊戌の年』を発売した。デザインはそれぞれ「犬守平安(犬が平安を守る)」と「家和業興(家庭が円満で事業が盛ん)」となっている。これは中華人民共和国成立後に発売された4セット目のいぬ年のえと切手でもある。
 今回の切手は4セット目のえと切手の「一家だんらん」のデザイン理念を踏襲し、中国で最もよく見られる原産犬種のイメージを使用している。「犬守平安」では、雄犬が頭を上げ胸を張り、きらきらと輝く目で前方を見つめ、耳を機敏に立たせて、敵の来襲から飼い主の家を守れるように、いつでも飛び出していけるような構えをしている。「家和業興」では、茶色の雌犬が愛情深く子犬を見つめ、黒い子犬は頭を上げてかわいらしく立っており、その寄り添う様子から、親子の愛情がしみじみ感じられる。この2枚の切手は家庭と国家の安泰、隆盛も象徴している。
 この切手のデザイナーが「国家イメージのデザイナー」とたたえられる周令釗氏であることは特筆に値する。99歳の周氏は、新中国成立式典が行われたときに天安門に掲げられた毛沢東主席の肖像画の主要制作者で、国章や政治協商会議のシンボルマークのデザインにも参加し、人民元(第2版、第3版、第4版)の主要デザイナーの1人でもあった。周氏は1982年に発売された最初のいぬ年のえと切手『壬戌の年』のデザインも手掛けた。今回、36年ぶりにいぬ年のえと切手をデザインし、中国の切手発売史上、最も高齢のデザイナーになった。
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