中国を愛する若者が大集結―2018年度日本「五星奨―中国語コンテスト」

2018-07-11 14:19:23

 陳克=文・写真

19回を迎えた「五星奨」中国語コンテスト

 630日、年に一度の日本「五星奨―中国語コンテスト」が北九州市立大学で行われ、初の社会人参加者を含む約60名が出場した。当日は梅雨の影響であいにくの悪天候だったが、地元の福岡はもちろん、長崎、山口、京都、沖縄など遠方からの参加者も多く、日頃の中国語学習の成果を発揮するとともに、中国との縁や中国に対する真摯な気持ちを発表していた。

 

暗誦部門で二位を受賞した長崎県立壱岐高等学校の豊坂しおりさん

 今回のコンテストは従来の暗誦、スピーチに朗読を加えた三部門で行われた。最初に行われた暗誦部門は、参加者の学歴と中国語学習歴で4つのグループに分けられ、中国文化がテーマの「京劇の歴史」「龍と中国文化」、中日友好史がテーマの「原点を心に刻み初心を忘れず」「九州と福岡の紹介」、現代中国社会がテーマの「“双十一”を語る」で競われた。出場者の情感がこもった美しい発音の中国語をたたえる大きな拍手が相次ぐ中、北九州市立大学の竹下紗礼さん、西南学院大学の城崎友理さん、久留米大学の杉園小百合さん、長崎県立壱岐高等学校の中上花音さんが各グループの一位に輝いた。 

 

社会人の参加が初めて可能となった朗読部門で、一位に輝いた大木早苗さん

 

今年から朗読部門が新たに加わったことで、中国や中国語に関心を持つ社会人も参加に意欲を示したようだ。佐賀県伊万里市で公務員として勤務する大木早苗さんは、1990年代に北九州市立大学で中国語を専攻していたが、卒業からすでに25年が過ぎている今も、週末には福岡の中国語教室でブラッシュアップ中だという。安定感のある朗読を見せ、見事一位の栄冠を得た。 

 

スピーチ部門で優勝した長崎県立大学の砂川美穂さんは、今年9月から北京に一年間留学する予定で、将来は中国で中国語を使って仕事をしたいという 

会場の雰囲気を盛り上げたスピーチ部門では、長崎県立大学シーボルト校で中国文学を専攻する砂川美穂さんが、中日友好交流で中国文化の真髄を深く知り、多くの中国の友人を得た経験を披露。流暢な中国語と豊かな表現力で審査員と来場者を圧倒して一位となった。3回目の挑戦で見事栄冠を勝ち取った砂川さんは、はるばる沖縄の石垣島から参加。家族も応援に駆けつけた。 

 

長崎県立壱岐高等学校の西島菜純さんがスピーチ部門の三位に入賞した

 高校生もなかなかの実力を発揮していた。長崎県の離島、壱岐島から参加した壱岐高等学校の西島菜純さんは、自身の中国語学習について、「中国語を学ぶのはとても楽しいことだし、私は中国語の勉強がとても好きです」年少ながらも堂々とした口調で訴え、会場の大きな拍手を浴びた。 

 

中国駐福岡総領事館の孫忠宝副総領事

 来場した中国駐福岡総領事館の孫忠宝副総領事は、閉幕式で「2018年度優秀中国語教師賞」を下関市立大学の馬叢慧先生に授与した。学生たちの中国語学習への努力をたたえつつ、「今後も中国語を学びつつ中国を訪れて『意外』な中国を感じ、言葉ができる優位性を生かして中国人との交流を深め、両国の懸け橋となってほしい」と希望した。 

 

表彰式では、入賞者にそれぞれ副賞として、中国の大学への留学権、福岡―中国往復優待航空券、『人民中国』1年間無料購読などが授与された

 日本「五星奨―中国語コンテスト」は、人民中国雑誌社、日本「五星奨」中国語教育推進会、中国言語文化研究会の主催で、中日両国の国交回復以降最も長い「氷河期」のさなかの2000年に始まり、多難を越えて現在の姿にまで成長した。日本「五星奨」中国語教育推進会の幹事長でコンテストの発起人の葉言材さんは「このコンテストは20年近くの努力を経て、西日本地区全体に無数の中日民間友好の種をまきました。そして今、その種が徐々に花開き、実を結ぼうとしています。コンテストが今の姿に成長できたのも、過去20年に多くの中日両国の睦まじい友好関係を願ってくださった先生がた、学生諸君、各界の人々の努力があってこそで、何より得難い財産だと思っています」と感動を語った。

 

人民中国インターネット版 2018年7月11日

 

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