月壇高校で55周年記念イベントが開催 四方敬之公使出席

2018-09-29 08:48:10

 

北京市の月壇高校では921日午前、創立55周年の記念イベントが開催された。月壇高校は1972年の中日国交正常化後に、周恩来総理の指示に基づき日本語学科を開設し、1993年には日本語を学生の第一外国語とした。現在、同校は中国大陸における唯一の、学生全員が日本語を第一外国語とする公立の中高一貫校となっている。

式典で挨拶する在中国日本大使館の四方敬之首席公使。

 

在中国日本大使館の四方敬之首席公使は記念式典のあいさつで「月壇高校は長年にわたって日本の学校、教育団体と連携して、ホームステイなどさまざまな文化体験の交流イベントを開催し、数多くの日本語教育や対日交流活動に携わる人材を育て、中日友好事業に大きな貢献を果たしてきた。そのため、同校は1996年に、同校の呂世華元校長が2017年に、それぞれ日本外務大臣表彰を受賞した」と述べた。

 

月壇高校の張文生校長。

 

同校の張文生校長は「月壇高校は1972年に日本語学科を設立して以来、徐々に日本語教育と国際交流が特色となってきた。わが校は現在、日本の214の大学、高校、中学校および教育機関と友好協力関係を持ち、今後はこのような関係機関や各分野の専門家と教育の国際化について共に話し合い、思考を深めていきたい」と述べた。

 

インタビューを受ける北京国際青年研修学院院長兼月壇高校名誉校長の房恩氏。

 

また、北京国際青年研修学院院長で月壇高校名誉校長の房恩氏は次のように話した。「月壇高校の卒業生の多くは、現在日系企業や日本の大学、あるいは中日交流に関する分野の仕事に従事しており、中日民間交流の力となっている。わが校の学生は皆在学中、日本の協定校で交流、勉強するチャンスが少なくとも1回はあり、卒業生の60%以上が日本の大学に直接進学している。今後は、日本の全都道府県の高校と協定を結び、さらに日本のトップ3050の大学とも協力関係を構築していきたい」

教育国際化と英語以外の外国語教育フォーラムの会場

 

同校では同日午後、「教育国際化および英語以外の外国語教育フォーラム」が行われ、人民教育出版社課程教材研究所、外語教学与研究出版社、北京外国語大学や北京師範大学、日本国際交流基金、北京日本人学校の専門家と教員らが話し合い、基礎教育段階における英語以外の外国語の授業科目の開設状況と改善点、教育国際化の背景の下での日本語教育と教師チームの建設、日本語教育を実施する際に学生の文化的教養を育むことなどについて深く意見交換をした。(高原=文  馮進=写真 )

 

1997年に月壇高校を訪問する橋本龍太郎元首相の夫人。

 

中国文化部元部長兼中華日本学会名誉会長の劉徳有氏による題辞:

「中学校・高校として先頭に立って日本語教育を行い、才徳兼備の人材を育む」

 

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