北京国際園芸博・静岡特別展開幕

2019-06-11 16:31:31

袁舒=文

戦博宇=写真

2019北京国際園芸博の日本展示館では、今月8日から「静岡特別展」が展開中だ。同館は2週間ごとにメイン展示コーナーのテーマを入れ替えており、今回は「富士の里、静岡」をテーマに、静岡県と日本の魅力あふれる展示となっている。

展示室で真っ先に目に飛び込んてくるのが、赤い夕日の色に染まった美しい富士山の造形作品。よく見ると、この富士山はガーベラの花で作られている。静岡県は、茶葉と並び多くの花も栽培しており、中でもガーベラの生産量は日本一を誇っている。

 

富士山の背景のびょうぶには、春を表す桜の花、夏を表す松の木、秋は紅葉がそれぞれ描かれている。さらに隣接する茶室には、枯れ枝が冬を現す植物として生けられ、全体で四季の移り変わりを表している。この茶室には、「茶」と書かれた掛け軸がかけられ、寒い冬に熱い茶で心も体も温める日本の伝統を表現したという。

 

こうした大自然の美しさと人々の生活をうまく融合させている展示は、見ている人に感動と心の和みを与える。

どこからかピアノのメロディーが聞こえてきた。別の展示コーナーに1台のグランドピアノが置かれ、優雅に伝統歌曲の「さくらさくら」を奏でている。実は、これは自動演奏ピアノ。道理で演奏者がいなくても見事な調べを披露していたわけだ。

 

静岡ウイーク初日のこの日は、静岡県の川勝平太知事が日本館を訪れた。川勝知事は、日本の造園の真髄である「庭屋一如」の概念のついて語り、「真の日本文化が宿る静岡の街を、ぜひ中国の友人たちに訪れてもらいたい」と、静岡県の魅力についてアピールしていた。

 

日本館の「静岡特別展」は今月21日まで開かれている。

関連文章