孔鉉佑大使「中日には開放型世界経済と自由貿易体制を維持する責任」

2019-06-20 15:20:59

 

 

中国の孔鉉佑駐日大使は18日に東京で読売新聞の単独インタビューに応じ、中日関係、G20大阪サミット、「一帯一路(the Belt and Road)」共同建設などについて中国側の立場と主張を明らかにした。中国新聞社が伝えた。

孔大使は「今回の大阪サミットは重要な節目にあたり、特殊な情勢に直面している。世界経済は下押し圧力が再び増大し、不確定性が著しく上昇し、一国主義と保護主義の逆流が国際秩序、多角的貿易体制、世界市場の信頼に打撃を与えている」と述べた。

また「中国側は各国と共に、サミットが各国間の共通認識を形成し、調整と協力を強化し、世界経済と多国間協力に対する国際社会の信頼を下支えする後押しをしたい。日本側には議長国として各国と共に、サミットが多国間主義を支持し、世界貿易機関(WTO)を中心とする多角的貿易体制を維持し、開放型世界経済を構築する後押しをしてもらいたい。同時に、パートナー精神を発揚し、マクロ経済政策の調整を強化し、世界経済の安定的成長を後押しし、途上国の懸念に配慮してもらいたい。特定の国が経済貿易摩擦をエスカレートさせている現在の状況では、特にコンセンサスを堅持し、意見の溝を適切に取り扱う必要がある」とした。

孔大使は「中国は日本にとって最大の輸出相手国であり、中日間の貿易額は例年3000億ドルの高水準を維持している。日本企業が中国で生産し、米国に輸出する製品の価値は年1兆円に上る。中日の経済貿易関係は高度に融合しており、両国は共に国際自由貿易体制の受益者であり、開放型世界経済と自由貿易体制を共同で維持する責任がある。中日は世界経済の『安定の錨』及び『スクリュー』となり、自由貿易体制を積極的に提唱し、多国間主義を共同で維持し、開放型世界経済の構築促進に多くの貢献をする必要がある」と指摘した。

中日関係に関しては「現在中日関係は改善と発展を続け、双方のポジティブな連動が日増しに活発化している。今年は新中国成立70周年であり、日本は『令和時代』に入った。中日両国と両国関係は共に新たな歴史的出発点に立っている。過去百年間なかった世界情勢の変動という非常に重要な時にあって、中日両国の共通利益は日増しに広範化し、双方の調整協力強化の重要性と必要性が著しく高まっている。中日関係はさらに高い水準へ邁進する重要な歴史的チャンスを迎えている」と述べた。

「一帯一路」共同建設に関しては「日本は歴史上、かつて古代シルクロードの重要な駅だった。21世紀の今日、『一帯一路』は中日の互恵協力と共同発展の新たなプラットフォーム及び『モデルケース』となることが完全にできる。日本各界がさらに積極的に『一帯一路』共同建設と中日第三国市場協力に参加し、たゆまず投入を強化し、協力分野を拡大し、更に多くの具体的成果を後押しすることを希望する。中国側も『共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う』原則と開放透明包摂の精神に基づき、日本側と共に努力して、『一帯一路』の枠組での中日第三国市場協力を両国の実務協力の新たな柱、新たな目玉としたい」と述べた。

「人民網日本語版」2019620

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