北京で静岡県食材を使った料理体験イベント開催

2018-01-24 09:21:02

  王浩、佐藤祐介=文・写真

 1月21日、北京のグルメ愛好家40人がファッションの発信地三里屯にあるABCクッキングスタジオで静岡県の食材を使った料理体験に参加した。

 スタジオには桜エビ、マグロ、抹茶の他に、花の舞酒造株式会社が静岡県産の果物を使用して作った微発泡リキュール「ちょびっと乾杯」など数多くの特産品が並べられた。参加者は41組となり、各テーブルごとに割り当てられたスクールの講師の丁寧な指導の下、桜エビのかき揚げ、桜エビのクリームパスタ、静岡抹茶のプリンをつくった。講師は料理中にかき揚げなどの作り方を実践して説明するだけではなく、今回使用した静岡県産桜エビの特徴を解説して参加者の興味を引いた。

 今回の料理体験イベントは自治体国際化協会(CLAIR/クレア)が主催し、静岡県上海事務所と協力して行ったもので、中国人観光客に静岡県の豊富な観光資源を紹介するのが目的だ。イベント場所になったABCクッキングスタジオは1985年に静岡県藤枝市で創業された料理教室であり、静岡ブランドと言っても過言ではない。料理を始める前に、主催側がモニターを使って参加者に静岡県の概要や観光資源を説明した。モニターには北京から静岡までのルートが表示され、富士山や熱海の花火大会や各種グルメなど静岡が誇る魅力が次々に紹介された。そして中国では『桃小丸子』の名前で知られる『ちびまる子ちゃん』をテーマにした「ちびまる子ちゃんランド」が紹介されると参加者らから驚きの声が上がった。また、スタジオには静岡県のイメージキャラクター「ふじっぴー」も訪れ、参加者と記念撮影をしていた。

 料理の後は静岡に関するクイズ大会が開かれ、参加者は先ほど聞いた知識を思い出しながら回答して景品をもらい、静岡への理解をより深めた。

 イベントに出席した静岡県上海事務所の土屋岳久副所長は今回静岡の美味しい食材を紹介したことでより多くの中国人の方々が静岡の物産や観光資源を理解静岡まで足を運んでもらえたらと述べた。

 近年、中国人観光客の訪日ブームはますます高まっており、旅行目的地に関するアンケート調査「中国人が最も行きたい国ランキング」の結果、米国やタイを抜いて日本が初めて1位に選ばれた。外務省により中国人観光客のビザ発給要件が緩和されたことで、ますます多くの観光客を訪日旅行に引き付けている。

 データによると、2017年の訪日客消費額は4.4兆円で過去最高を更新し、前年同期比で17.8%増加した。そのうち、中国人観光客の消費額は全体の3分の1以上を占める1.7兆円に達し、前年同期比で15%増加した。

 

静岡県上海事務所:中国における静岡県企業の活動を支援するため設立された事務所。県内企業の海外展開に対する現地での支援や県産品のPR・販路拡大、商標監視、友好交流の促進などさまざまな業務に取り組んでいる。

 

自治体国際化協会(CLAIR/クレア):地方自治体の国際化事業を支援するとともに、地域の国際化を一層推進することを目的にした地方自治体の共同組織。北京事務所では地方自治体の中国での活動支援、日中双方の自治体関係機関に向けた情報発信などの活動に取り組んでいる。

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