過去40年間で最も安定している中国経済
2020-02-21 12:24:51
「下押し圧力として心配する問題が見当たらない」と感じる経済状況は、1990年代の市場経済化以降最も安定しているというのが私の評価だ。今年半ばくらいには、不動産投資の背景にある過剰在庫がほぼ適正水準になり、不動産開発投資も上がることが予想される。よって、今年は昨年以上に堅調だと予測している。
改革を支える経済の安定
17年末の中央経済活動会議では、金融リスクの防止、貧困脱却、環境汚染の防止という三つの重点課題が提唱された。足元の経済が安定しているからこそ、こうした長期的な改革にも取り組めるのである。特に金融リスクの防止は注目に値する。これまでは地方債務問題とシャドーバンキング問題に着手すれば、地方の不動産開発投資が制約を受け、財源が減ることで地方経済が厳しい状態に陥ることが懸念されていたため、この問題に着手するのは非常に難しいことだった。
ところが今年に入り、二つの大きな変化が現れた。第1に、経済が最も安定している今、地方経済で不動産収入が減少しても、他の税収で補える可能性が高まったこと。第2に、成長率よりも経済の質や効率を重視し始めたことである。このため、質や効率が改善すれば成長率が落ちても国家目標に反しなくなったため、今まで手がつけられなかった金融リスクの防止という難問に着手し、改革を本格的に推進できるようになったことが、中央経済活動会議の最も大きな特徴だ。私はこの決断は非常に重要かつ良いことだと思っている。
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