11月号のおすすめ

2016年11月5日発行
定価400円(本体370円)
 
特集 東京で第12回「北京-東京フォーラム世界に寄与できる関係を
特集1未来に向け協力のあり方探る
特集2新たな変化示す共同世論調査結果
特集3中日関係の改善に向けて模索
特集3アジアの発展に貢献するには
特集3東アジアの視野で安保協力を
特集3期待される国民感情改善への貢献
特集3人的交流の活性化が鍵握る
(1)新しいステージで積極的議論
(2)厳冬期経て世論に好転の兆し
(3)激論交わすも相互信頼を重視
Report
発掘調査は最終段階に発見続く前漢・海昏候墓
2011年3月23日、江西省文物部門は、南昌市新建区大塘坪郷観西村の{ろうきゅう}老裘村民グループの東北約500㍍にある{かくとん}墎墩山で古代の墓を発見した、という市民からの通報を受けた。墓の盛り土や出土した葬具の部品から、この墓の規模はかなり大きく、等級もかなり高いように見えた。国家文物局の批准を経て、江西省文物考古研究所などの機関は協力して緊急性の発掘を行い、併せて墓の周辺地区の考古学調査を展開した。
美しい中国--京杭大運河(中)
川岸の変化を感じながら
自転車で走る山東・江蘇
3月14日、聊城を出発した。次の目的地は『水滸伝』に出てくる梁山泊だが、どのルートを取るべきかしばらく悩まされた。もともとの計画では、聊城から東阿、陽谷を通り、黄河を渡って梁山に至るはずだった。だが、いかんせんその辺りには黄河に架かる大橋がない。浮き橋はあるものの、道の状態が悪すぎて、私の自転車では通れない。35年前はそこから渡し船に乗って黄河を渡ったが、もうその渡し船はなくなっていた。
 仕方がないので、遠回りして橋がある平陰へ行き、翌日、梁山に向けて出発した。黄河に架かる大橋を渡る時、おそらくは季節のためだろうが、前回のような大波が渦巻くという感じではなかった。感情もそれほど高ぶらず、落ち着いていた。
Special report
習近平主席の公式初訪米成熟した「新型大国関係」構築へ
  習近平国家主席は9月22日から28日まで、米国を公式訪問し、合わせてニューヨークの国連本部で開かれた一連の国連創立70周年関連首脳会談に出席した。これは習主席にとって就任後初の公式訪米であり、初の国連本部訪問だった。
  わずか7日間だったが、習主席の米国の旅は画期的、意味深長な成果を残した。まさに王毅外交部長(外相)が述べたように、信頼を深め、誤解を解く旅、結集して協力する旅、国民に向き合う旅であり、未来を切り開く旅だったと言えよう。中国の最高指導者が2国間外交、多国間外交を展開したことによって、中国と世界の距離がさらに縮まり、中国の夢と各国の夢がますます融け合い、平和的発展、協力・ウインウインの中国のプラスエネルギーが力強く伝わった。
美しい中国 河北省・蔚県
冬季五輪で再注目 北方民俗文化の郷
  北京から280㌔、河北省張家口市でも最も南に位置する蔚県は、広さ3200平方㌔、古い歴史を持つ地域だ。蔚県の人は頭の回転が速く手先が器用なことで、200年の歴史を持つ蔚県の切り紙が何よりの証しだ。現在も、蔚県切り紙は依然として力強い発展を続けており、この地の重要な産業の一つになっている。
  蔚県のきれいな空気と色濃い伝統の息吹は、北京人を大いに引きつける魅力となっており、ここで春節を過ごし伝統の民俗の味わいを体験する人も大勢いる。北京と張家口で開催される2022年冬季オリンピックに向けて北京-張家口間の交通網整備が進んでおり、蔚県はますます多くの観光客が訪れ発展の機会となるかもしれない。
report
友好と信頼が咲かせた協力の花
  大連市金州新区の北部に位置する大連金州国家農業科学技術パークには、日本式ビニールハウスが三つあり、人目を引いている。その中で栽培されているのは日本から導入したメロン、トルコキキョウ、トマト。栽培中に導入した日本の整備された農業システムや管理モデルもまた、同パークにおける農業発展の有意義なヒントとなったそうだ。これらの成果の多くは住友化学と同パークによる栽培評価試験プロジェクトから得たものだという。
  このプロジェクトの協力期間は3年間で、同パークが実際の栽培および評価を担当し、住友化学グループが必要な農業関連製品を提供するとともに、日本の方式による栽培指導を行う。このプロジェクトは双方が得意分野を担当して協力していくものだと言える。
この人に聞く
蒲島郁夫 熊本県知事に聞く「くまモン営業部長」にPR効果期待
  熊本県に1000億円を超える経済効果をもたらし、経済活性化に大きく貢献したPRマスコットキャラクターのくまモンが、最近になって上海、北京などの都市部にたびたび出没している。微博のフォロワー数は8万に迫る勢いで、くまモン参加のイベントには記念撮影を求めるファンが殺到するなど、その愛くるしいキャラクターは、人びとの心をしっかりと捉えたようだ。先だって行われた「第11回北京―東京フォーラム」の中日地方交流分科会でも、地方同士の協力体制の充実が両国関係を改善し、お互いを理解する上で極めて有効という結論を得ている。くまモンによるプロモーション効果は、まさに今後の地方交流のあり方の手本といえるだろう。その秘訣を蒲島郁夫熊本県知事に聞いた。
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