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『蘑菇圏』

阿来 著 

『菌輪(仮訳)』

本書は茅盾文学賞の受賞者、阿来氏の新作で二つの中編小説『蘑菇圏』と『三只虫草』(『3本の冬虫夏草(仮訳)』)から成る。『蘑菇圏』は以下のような物語。チベット族の少女、スジョンは山奥に秘密を持っていた。それはキノコが環状に生えた「菌輪」だ。このキノコは彼女が壁にぶつかるたびに力を与えてくれる存在となっていた。大飢饉に襲われた時、スジョンは秘密にしていたこのキノコを食べさせることで村民の命を救う。このキノコは彼女の深層心理にある信念や人間性の象徴、また、チベット族の伝統的な精神の象徴として描かれている。

『三只虫草』はチベット族の小学生、サンゲが家族の経済的負担を軽減するとともに百科全集を購入するという自らの夢を実現させるため、学校を休んでまでも冬虫夏草の採取に励む物語。作者は消費社会が辺ぴな地区にまで与える影響を目にする機会がここ数年増えてきたので、この2編を執筆したと明かしている。 (長江文芸出版社 2015年8月 28元)

 

 

人民中国インターネット版  2015年11月

 

 

 

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