1997年、英国の植民地であった香港が中国の特別行政区となったとき、米国の経済雑誌『フォーチュン』は、「香港は死んだ」とおおいに言いふらしたものだ。しかし、5年経った今日、香港は依然として国際社会の一員として、多くの国々や地域と密接な関係を保っている。香港に、アジア太平洋地域の本部を開設している多国籍企業は、3200社に達する。
香港コンベンションセンターのわきに建てられた香港の復帰までの歴史が記載されている(写真・劉世昭) この1、2年、英国や米国で発表された香港に関するレポートは、香港が依然、自由で開かれた社会であり、基本的人権と自由が尊重されていると明確に認めている。中国政府が国家の統一のために定めた「一国二制度」の基本国策は、すでに実現したことを目の当たりにすることができる。
と同時に、復帰後の香港と中国大陸部の関係は、経済的にも文化的にも、また多くの面でも、さらに密接なものになっている。香港中文大学の調査によると、香港の40%の人が大陸部に行って仕事をしたいと望み、55%の人が共通語を学び始めている。大陸部からの観光客や人民元は、香港ではいつでもどこでも見られるようになっている。
歴史的な香港返還から5年、香港では何が変わり、何が変わらなかったか。香港在住の筆者が、現場からリポートする。
その1 何が変わり、何が変わらなかったか香港の現状を見る
その2 香港の未来は明るいある実業家の素顔
人民中国インターネット版
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