唐の都、長安は、7世紀から10世紀まで、現在の陝西省西安市に栄えた巨大都市である。経済は発達し、国際色豊かで、当時は世界のメトロポリスであったといえる。
日本からは遣唐使がたびたびやってきた。空海も長安で仏教を学んだ。日本の平城京などの都は、長安に倣って造営された。
しかし、戦火で焼かれた長安の都は灰燼となり、長く土の下に眠ってきた。都城の規模や宮殿、城門の跡もよくわからなくなってしまった。
しかし1950年代から、本格的な発掘調査が始まった。中国の考古学者たちの、文字通り血のにじむような努力によって、さまざまな謎が解き明かされてきた。ユネスコや日本からの資金援助を受け、その発掘と保存は国際的にも注目されている。
古の都は、千年の眠りから醒め、いま、その全貌を現し始めた。
その1 長安城の大門の扉が開いた
その2 新たな発見が新たな謎を呼ぶ
その3 地下の遺跡をどう保護するか
その4 唐の人々と対話する幸せ
人民中国インターネット版
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