中国と日本の関係がやっと好転し、新しい友好関係の構築が始まった。その基礎を固めるには、次代を担う中日の高校生たちが、互いに相手国を訪問し合い、自らの目と心でその国を理解する、それが回り道のように見えて実はもっとも確かな道だ――こうした考えに立って、昨年5月から「中日高校生交流」が始まったのである。
中国からはすでに1100人の高校生が中長期と短期に分かれ日本にやってきて、日本に関する理解を深めた。日本からも200人の高校生が中国を訪問した。
歴史や文化が違い、言葉も通じない彼らだが、そこは若い高校生同士、たちまち打ち解けて、別れ際には必ず涙を流し合う間柄となった。中国と日本の高校生たちに随行して、実際の交流の現場を見た。