温総理、全人代閉会後の記者会見
第11期全国人民代表大会(全人代)第1回会議は3月18日午前、政府活動報告、全人代常務委員会の活動報告など一連の草案を可決し、新指導グループを選出して閉会した。大会閉会後、温家宝総理は大会報道官の招請を受け、人民大会堂で内外記者との会見に応じ、質問に答えた。
現在を把握し未来を思考する
鳳凰衛星テレビ(フェニックステレビ):前期の政府の時には、世界中の華人が心配した2つの突然の危機が発生した。5年前は、新総理になったばかりでSARSを経験し、人々はまだその時の総理の心情をあまり知らなかった。5年後、総理は雪の被害を受けた災害地の最前線に赴き、どんなことを感じたのか。これから5年はどんな挑戦に面すると思うか。
――5年はすでに過ぎた。歴史は人民が作るものであり、人民が書くものでもある。指導者として前に向かって現在を把握し、未来を思考する。私の頭には4つのことがある。
第一、中国の経済が引き続き穏やかで速い発展を保ち、それと同時にインフレを有効に抑制する。そのためには経済発展の中で、不安定、不調和、持続不可能な問題を解決しなければならない。現在、最も大きな困難は、物価の高騰とインフレのプレッシャーであり、隠されたリスクは経済に生じうる変動であり、私たちは必ず両者の間で明るい道を歩き出さなければならない。
第二、経済体制改革と政治体制改革には新たな突破がある。そのためには思想を解放しなければならない。思想の解放には勇気と決心、献身の精神が必要だ。思想の解放と改革の革新は、もし前者が原因であれば後者は結果である。5年前、私は皆さんの前で、「国家の利益になるためであれば、自分の身を顧みずになんでもする」と誓ったことがある。今日は、「天変畏るるに足らず、祖宗法るに足らず、人言恤うに足らず」と加えたいと思っている。
第三、社会の公平と正義を推進する。真理が思想システムの最も重要な価値であると言うならば、公平と正義は社会主義国家制度の最も重要な価値である。公平と正義というのは、一人一人を尊重し、一人一人の合法的な権益を守り、自由で平等な条件のもと一人一人に全面的発展の機会を提供することである。経済の発展や民生の改善が政府の当然尽くすべき責任であるというならば、社会の公平と正義を推進することは政府の良心である。
第四、社会主義精神文明の建設を強める。我が国には、黄金よりも貴重な誠実さ、海よりも広い包容力、高山よりも崇高な道徳、自らを愛するよりも寛大な博愛があれば、我が国は精神文明と道徳の力を持つ国になる。
中国が豊かで強くなるために、社会の公平と正義のために、人々が幸せに暮らすために、子供たちが学校できちんと勉強できるために、私たちの民族が世界においてあるべきの尊厳を勝ち取るために、私は自分の全ての心血を注ぎたい。