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斬新で環境に優しい競技会場

 

キーワードは「節約」北京五松体育センター野球場

北京五棵松体育センターの野球場は北京の西四環路と長安街が交わるところにあり、オリンピックの野球の試合はここで行われる。野球場には2つの試合球場と1つの練習場があり、座席は15000、建築延べ面積は約12000平米である。

この野球場は臨時の施設であるため、「節約」が施設建設のキーワードとなっている。施設の周りの塀は金属製のネット構造を採用し、街のどこにでもある蔓で外側を飾ったので、オリンピック終了後、簡単にそれを取り除くことができる。芝生は米国からギョウギシバの種子を輸入して上海で育てたもので、芝生を輸入する巨額の費用を節約できた。

野球場に使う専用のアンツーカーは、オリンピックの試合での要求を満足させると同時に、できる限り国内の製品や材料を使用することにした。そのため、関係者たちは国内各地から多くの土のサンプルを集め、最終的に南方の赤土を原料として使うことを決めた。しかしホームベースなどの重要な場所は、さらに質の良い赤土を使う必要があるため、国際野球連盟の協力で、米国のプロ野球機構が北京オリンピックのために30トンの赤土を寄贈した。

「節約」を考えて、観覧席は2種類の構造が採用された。下部にさまざまな目的の部屋がある観覧席は鉄鋼構造を採用し、天井部分はひさしのようにフィルムの屋根が張り出してくる構造となっている。もう一つの観覧席は、オリンピック開催時に臨時に支柱を組み立てる移動式のものである。

大スクリーンを備えた五棵松のバスケット館

北京オリンピックのバスケット館は五棵松オリンピック競技場群の中にあり、野球場のすぐ隣に位置している。ここではバスケットの予選と決勝が行われる。建築延べ面積は63000平米、地下3階と地上4階で、18000人の観客を収容できる。

バスケット館の外壁は、アルミニウム合金の板を一枚一枚「貼り付けて」つくられ、表面が波打つような感覚を与える。

館内で最も目を引くのは競技場中心部の上の漏斗形をした大スクリーンである。重さは22トン、高さは約9メートル、最大直径は約11メートル。すべての観客の視線に死角ができないようにするばかりでなく、観客にとって最適な位置まで大スクリーンが上下に移動する。

漏斗形のスクリーンのほかに、競技場の1階の廊下には110枚のスクリーンからなる環状モニターが設置されており、主に花火や噴水など、現場の熱いムードをかきたてるビデオ画像を放送する。

コートの計時や得点記録のコントロールシステムは、試合の結果をコントロールルーム内の設備を通じて漏斗形スクリーンや環状モニターに映し出すことができる。

アメリカから導入した国内最初のカラーLED(発光ダイオード)掲示システムは、試合中に、すばらしいシーンの瞬間撮影や珍しいシーンの再生、同時生放送、試合状況の情報発表、計時や得点記録の統計、コマーシャルの放送などの多くの役目を果たすことができ、オリンピックやNBAのバスケット試合の要求に応えることができる。

金メダル第1号が出る?北京射撃館

北京射撃館は北京・西山の麓にあり、敷地面積は64500平米、建築延べ面積は47000余平米。北京オリンピックとパラリンピックの期間中、ライフル射撃やピストル射撃の10種目、15の金メダルがここで授与される。しかも、北京オリンピックで最初の金メダルを生む可能性が一番高い競技場である。

射撃館の建築形式には、森林での原始的な狩猟道具の弓と矢のイメージが取り入れられている。射撃館は予選会場と決勝会場の2つに分かれており、予選会場の競技エリアは1階と2階に分かれている。これは世界でも初めてである。

予選会場の観客休憩ホールは、東西257メートルあり、その間に柱が一本もない。このため観客は、どの席に座っても、試合中のどの選手もすべて見ることができる。

射撃館はエコ型呼吸式2重壁を採用した。壁と壁の間には温度感応装置が取り付けられており、温度の変化によって、冷風と熱風を送り、室内の空気を交換する、また自然の通風の対流を実現して、室内の温度を適度に調整し、エアコンによる冷房や暖房のエネルギー消費を減少できる。

決勝戦の静かな環境をつくるため、決勝会場は大量の防音、吸音、消音材料を使用している。木材を糸状に削った木毛を固めてつくった壁板は、吸音や保温のほかに、弾が跳ね飛ぶのを防止できる。北京オリンピック射撃館決勝会場の試合中の騒音は、38デシベルしかないように計算されてつくられている。たとえ外で大雨が降っていても、室内では雨の音は聞こえない。0809

 

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